新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

景気弱気派と強気派ー今日の日経新聞から考える。

今日は一日晴れていました。ただ風が冷たかったです。最高気温も20度以下で3月下旬並みの気候でした。今日は散髪に行ったり、庭の草抜きをしたり、銀行に水道料金の振替申請(この水道は別荘の分です。)に行ったりして過ごしました。

 株価は円安を受けて値上がりしていました。値上がりを期待していた証券株は一時の勢いもなく値下がりです。電力株(特に東京電力)が大幅高なようで、全体に電力株が高いです。

 ところで、これから景気はどうなるのか、今日の日経新聞の記事には注目すべき記事が多くありました。読者のみなさんは忙しくて日経新聞など読む暇がないでしょうから、おじさんが代わって書いておきます。おじさんは日経新聞をほぼ一時間くらいかけて隅から隅まで読みます。

 まず、今株を買っているのは誰でしょう。海外の投資家です。とにかく買いまくっているようです。これは長らく日本株が安値で放置されてきたので、まだまだ値上がり余地があると考えているのでしょう。売っているのは国内の投資家です。アベノミックスと騒がれていますが、これまで値下がりでひどい目になったので、とりあえず利益が出た段階で売ろうとと言うのでしょう。

 おじさんも目標まで来たら売るつもりです。これから先一気に値上がりするとは思っていません。それでもあれほど株価上昇が言われているのに、利益がでているのは証券株と機械株だけです。すぐに売却してもよいくらいの値段なのは証券株だけです。

 注目すべきは資源及び原材料の値下がりです。ちょっとは知っていたのですが、金を筆頭に原油、銅などです。記事によれば、金は2営業日で13%も下落したそうです。原油は9ケ月ぶりの安値、銅は1年半ぶりの安値、ニッケルも下落、段ボール古紙国際価格4%安とあります。

 どうも中国の景気後退が影響しているようです。段ボール古紙の場合、中国の買い取価格が3月後半に比べて
4%の下落のようです。それならインドで勝負というところですが、インドの貿易赤字が過去最大になったと報じています。

 日本にとって原材料が安くなるのはありがたいことでしょう。円安で輸入価格(円換算)が上昇するところを資源価格が下落するのですから。ただそうなればアベノミックスが狙っているインフレ(物価高)にはなりにくいです。

 資源価格が下落していることをそんなに喜ぶわけにはいきません。なぜなら物の道理で、買う人がいないから値段が下がるのです。供給が増えたからではないでしょう。金などの場合それほど急激に供給が増えるものではありません。もちろんキプロスが金を売却したという話もありますが、買い意欲が強ければすぐに買い手がつくはずです。

 その他の原油などもそうです。原因の中心は中国にあるようです。今日の記事では中国の地方政府の負債が膨大にのぼっているとありました。負債が膨大な上に成長がダウンしているようです。またアメリカ経済も一時言われてような大幅な景気回復はなさそうです。

 サブプライムローンで痛手を受けたのがやっと回復した程度です。日本の場合内需のウエウイトも高いので、輸出一辺倒ではありませんが、どうも円安だけで輸出が回復するのは難しそうです。もし、異次元レベルの金融緩和をしたのに、景気が回復しないとなればもう打つ手はないでしょう。

 円安で輸入製品の価格が上昇したのに、製造業は世界的な景気後退で輸出が伸びず、賃金を上げられないとしたら、庶民は物価高の不景気に苦しむということになります。日本国内だけを見ると円安株高で多くの投資家が利益を上げました。日経新聞では個人投資家の8割が資産を増やしたとあります。

 これは逆に言えば投資をしていなかった人には株高の利益は何もなかったと言うことです。若い人(非正規社員など)や高齢者などは普通投資などしないので、やはり今回のアベノミックス騒動は豊な人をますます豊かにしただけのようです。

 最後に皆さんはこれから景気はさらによくなる強気派を支持しますが、それとも今がピークで将来的には景気は悪くなるという弱気派を支持しますか、考えてみてください。もしそれが専門家に分かるならバブルもリーマンショックもなかったのです。

 ここから先は自己責任(自己判断)の世界です。明日は教会の仕事をします。