新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

飯島参与の北朝鮮訪問について

今日も夏日でした。今日も授業です。午後の授業なので5時過ぎに帰ってきました。一日出ていたので、株式相場を確認したのはちょっと前です。相変わらず買いが強いですね。一時200円以上下げていたのに、終わり値は58円安でした。

 まあどうでも良いことです。おじさんの持ち株にはほとんど影響ありません。指し値した機械株も今週は無理そうなので、来週指し値を下げて注文します。今時代は株式投資ブームのようですが、アベノミックスを信じないおじさんは利益が出たところで売ります。

 仮にインフレになっても日銀は2%程度といいますから、年金額×2%としてもわずかな現象です。もしこれが20%のインフレなら絶対に株式にしなければなりません。せいぜい貨幣価値の減少は毎月数千円と言ったところでしょう。しかし、株式相場が下落に転じたら大変です。上昇幅が1000株単位で1日万円単位なのですから当然下げもそうなる可能性があります。

 別に将来に備えるほど将来の時間もないので、預金にしてちまちま使うことにします。ちなみに今日の株式相場で上昇率3位はどこの会社だと御思いですか。今回の相場をよく象徴しています。全体が下げたのになんとその会社は19,5%つまり20%近くも値上がりしたのです。

 よほどの好業績の企業と御思いになるでしょう。正解は東京電力です。なぜ東京電力なのか、理屈は何とでもつきます。まあ今回の上昇相場はそんなものなのです。

 ところで橋下さんの発言で中国・韓国はもちろん、アメリカも不快感を示しました。次は飯島さんの北朝鮮訪問です。今のところ韓国とアメリカが不快感を示しましました。不快感のダブルパンチです。

 飯島さんの北朝鮮訪問が独断でやったものではないでしょう。そうだとしたら安倍さんの管理能力が問われます。なぜなら彼は内閣官房参与と言うれっきとして政府のメンバーなのです。ところで彼は何をしに行ったのでしょうか。どう考えても日本に有利な結果がでたとは思えません。

 なぜなら、北朝鮮が飯島さんの写真を公開したからです。飯島さんはいい気になっているようですが、首脳会談を始めるなり秘密交渉を継続するつもりが北朝鮮にあるなら、結果が明らかになるまで公開はしません。公開した瞬間に韓国やアメリカが反発するからです。

 考えてみると安倍さんは北朝鮮のワナにはまったのです。安倍さんの側から北朝鮮に働きかけることはありません。北朝鮮とは妥協しないのが安倍政権の建前なのですから。当然北朝鮮から相当おいしいメッセージが届いたと思います。

 金書記が会いたがっているとか、拉致被害者に会わせるとか言ったものでしょう。安倍さんたちは、北朝鮮が頭を下げてきたので、ここで北朝鮮に乗りこんで韓国やアメリカに先んじようと考えたのでしょう。北朝鮮のかなり上位の政治家からメッセージが来たと思います。
 
 これは北朝鮮アメリカ・韓国と日本を離反させようとするワナだったのです。まんまと引っ掛かってしまいました。これで6ケ国協議の中で日本は立場を失いました。中国はもともと日本はずしですし、ロシアも日本が外交的失敗をしてくれるのは大歓迎です。

 韓国と日本がもめているのをアメリカは心配していました。何とか韓国側が妥協してくれないかアメリカも骨を折っていたと思います。そんなアメリカの努力に後ろ足で砂をかけるような真似をしたのですから、アメリカは表面的なコメント以上に怒っていると思います。逆に北朝鮮は外交的なポイントを上げたのです。日本の愚かさを世界に示し、日本が組むべき相手ではないことを世界に示したのです。

 橋下さんと飯島さんの件で日本外交の稚拙さが暴露されました。アベノミックスのおかげで株価は上昇し、円安になって国内の支持率は高いし、参議院でも多数を占めるでしょうが、今回の出来事で国際的には日本の地位は急降下しました。

 経済は得意だが、所詮外交音痴だと思われています。外交の素人のおじさんでも分かることです。中国でさえ北朝鮮を孤立化させるために国営銀行の口座を凍結しようとしている時に、日本が同胞である米韓を出し抜いて秘密交渉を始めようとして、その写真を公開されたのです。これを見て、国際社会はこれはダメと思ったでしょう。

 もしこれが民主党政権なら、政治経験がないしサヨクだからだまされたのだと自民党は言うでしょう。それが首相経験2回目で国際政治にもたけているという安倍さんがあれではと思います。もしかしたら、おじいさんの岸元首相のように歴史に名を残す日朝国交回復、あるいは日朝平和条約を自分で結ぶと言う夢を見たのかもしれません。

 しかし、妖怪とまで言われ、戦前、戦中、戦後を生き抜いたしたたかな政治家の岸元首相とおぼっちゃんで政権をお腹が痛いと言って投げ出すひ弱な政治家とでは人間が違います。中国でもトップになるためには大変な権力闘争を生き抜いてきました。韓国の大統領も同様です。儒教国家の韓国で女性が大統領になるというのは並大抵ではないでしょう。

 アメリカのオバマ大統領でもアフリカ系アメリカ人が大統領になると言うのも大変です。ちょと前までは黒人であるというだけでリンチにあった国なのです。北朝鮮の金書記でもいつ暗殺されるか分からない危機感の中で生きているでしょう。

 保守派の人は何があっても安倍さん支持でしょう。しかし、好事魔多しといいます。物事は順調に行っているとき、もっと言えば順調に行きすぎている時が一番怖いのです。偶然の成功はあるが偶然の失敗はないと言います。

 これから日本がどうなるのか期待しないで見て行きます。明日も学校です。