新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

北朝鮮外交の勝利ーおじさんの妄想的意見

今日も夏日でした。週末から雨との話もあるのですが、どうでしょうか。株価は今日も上昇です。先刻電話がかかってきて、おじさんが指し値していた機械株が売却できたとのことでした。

 これで利益が出ていた株はなくなりました。来週今回の利益の一部で評価損のでている電機株を買い増します。今回売却した機械株の半分くらいの値段です。と言っても名前を言えば誰でも知っている会社です。日本の電機産業が最盛期の頃は今の証券会社の株くらいの値段がしたものです。

 産業にも栄枯盛衰があるようです。それも短期間にやってきます。損失では負けないのが鉄鋼株です。これも買値の半分以下です。これだけ日経平均が上昇していてもそんな株式があるのです。この会社も関東地方の方なら知らない人のない会社です。

 ですから証券株と機械株で少し利益がでても、焼け石に水状態です。何と言っても膨大な損失の電力株があるのです。これも買値の半分ですが、保有株数が多いので損失も半端ではありません。

 ところでだんだん飯島さんの訪朝の実態が明らかになってきました。昨日夜寝れなくて暇なので空想の世界で遊んでみました。30年くらい前外交のテクニックに関する本を読みました。(書名は忘れました。・・外交の技法とかいう名前だったようです。)そこには外交官や外交の現場での出来事を例に外交のテクニックが書かれていました。

 その中で朝鮮戦争の休戦会談の話がありました。北朝鮮側は絶対に先に握手をしなかったそうです。逆に相手が握手を求めてきた瞬間に写真を写すのだそうです。そうすると敗者が勝者に握手を求めているように見えるからなのだそうです。それを国内の新聞などに掲載して自国の勝利と宣伝するのです。

 今回の飯島さんが北朝鮮の高官と握手している姿がまさにそれでした。飯島さんが頭を下げて相手が鷹揚に受けているのです。それに休戦会談では旗の高さが問題になったそうです。北朝鮮側が韓国側よりテーブルの国旗の高さを高くしたのです。

 外から見ると、北朝鮮の国旗が韓国の国旗を見下しているようなのです。そこですかさず韓国側も旗の高さを高くし、とうとうエスカレートして天井の高さまでなったそうです。今回は北朝鮮側の高官は飯島さんより相当上背があるのです。写真を見ると明らかに見下されているように見えます。

 また、地位の差も問題です。相手は国内NO2、こちらは内閣官房参与という中途半端な地位です。北朝鮮側はあえて高官に応対させているのです。北朝鮮側からすれば、お前のような小物など相手にはしないのだけれどまあ以前の主人の小泉さんのメンツを立てて会ってやろうということです。

 北朝鮮側からすれば渡りに船で、会談がどうなろうとその結果など期待していないのです。もし期待しているなら、当然ですが時間をかけて事務レベルの折衝があります。この段階では全く秘密会談です。秘密主義の北朝鮮側が会談を公開するはずはありません。企業の合併を考えてもらえば分かります。事前の綿密な根回しなしに、ライバル企業の副社長クラスと前社長の秘書程度の人が話合いをして、話がまとまるはずはないでしょう。

 その直前まで米韓とは戦争直前まで行っているのですから。北朝鮮側としても日本側とじっくり話す時間的余裕もないはずです。また北朝鮮のテレビでどんどん報道しているのは、韓国に対するあてつけです。米韓とつるんで北朝鮮と対立しているが、味方であるはずの日本とうちは話し合いをしているんだぞというアピールです。

 日米韓、それに中国も巻き込んで対北朝鮮包囲網を築く時に、内閣官房参与がのこのこ出かけてうれしそうに、(当人としてはVIP扱いなので)会談しているのを見て、米韓は怒り狂っていると思います。立場が逆だったら当然でしょう。

 それに気になったのは、北朝鮮側のアナウンサーが繰り返し固有名詞(飯島さんの名前)と内閣官房参与の肩書を言っていることです。飯島さんとしては、それほど深い考えもなく、北朝鮮側から一度こちらに来て話をしませんかくらいの招待だったと思います。

 ですから、まさかこんな大きな騒ぎになると思ってなかったのでしょう。しかし、北朝鮮側は飯島さんが来ることを知った時から今の展開を考えていたと思います。それが外交でありインテリジェンス(情報活動)なのです。自分の発言、自分の行動がどのような影響を及ぼすのか考えなければなりません。

 肩書を出すのは、飯島さんが安倍首相の意向を受けてきた特使であることを強調するためです。米韓は不快を表明していますが、中国は歓迎しています。当然です。今まで北朝鮮問題が解決しないのは中国が北朝鮮をかばっているからだとされました。しかし、ここで悪役にまわるべき日本が登場したのです。

 深読みすれば中国は知っていたのかもしれません。世界中が北朝鮮制裁に向かっている中、制裁強化を主張してきた日本が北朝鮮に首相の特使を派遣し話し合いをしたとなれば、その内容について米韓で疑心暗鬼になるはずです。

 北朝鮮に最も強硬姿勢な日本が友好へとカジをきれば梯子をはずされる結果になるからです。ここまで考えたところで眠くなってしまいました。おじさんは寝れない時、こんな妄想を考えながら寝るのです。羊を数えるより眠りやすいです。

 明日は試験問題作りです。