新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

逆回転し始めたアベノミックス

今日は朝から晴天でした。午前中は銀行周りです。6月の銀行残高の確認です。残高不足だと面倒なことになるのでいつも月初めと月半ばに確認をしています。不足がちな口座には余裕のある口座からお金を回すのです。

 思いがけず高額の引き落としがあったり、満期などの入金があったりで過不足が生じるのです。ところで今日は相場が下落すると予想したのですが、その通りの展開になりました。このところの下落が一時的な調整かそれとも相場の転換期なのかを占うのが今日の相場だったのです。

 ご存じのように円安株高の始まりは安倍さんの経済政策でした。それをきっかけに急速に円安株高が始まったのです。おまけにアメリカの景気回復傾向もあってすさまじい勢いでした。そして半年近くたったところで相場が逆回転しはじめたのです。

 安倍さんの政策では日銀が国債を大量に買い込み市中にお金を放出するというものです。そのために日銀総裁に黒田さんがなり、異次元を自称する金融緩和を行いました。言い出しただけで即効的な効果がでて円安株高になったのです。

 安倍さんが予想していた以上のスピードだったと思います。ご本人もまさに自分の政策が的中したとご満悦でした。何かあれば異次元金融政策を批判する人に対して民主党政権時代円高株安だったのを、自分が政策を打ち出しただけで絶大な効果があったと主張していました。

 安倍さんを支持する人たちも円安株高を安倍さん支持の根拠としてのです。しかし、早い時期から本来の金融政策の狙いと別の動きがでてきました。それは金利上昇です。アベノミックスでは、円安にし輸出産業を振興させる。市中にお金がたくさん出回るのですから、当然円の価値は下落するはずです。(お酒を水増しするのと同じです。)

 これは一時成功しました。次に市中に出回る国債を日銀が大量に買うことで国債金利の上昇を抑えることができると考えたのです。金利が上昇するというのは国債価格が下落することです。つまり買い手が少なくて売り方を多ければ当然価格は下落します。

 しかし、日銀という確かな買い手がいれば国債価格は下落しないと考えたのです。しかし、アベノミックスはまずここで躓きました。アベノミックスのもう一つの狙い、つまりインフレを起こすということとの関連です。インフレになって物価は上昇し、景気が回復するのに金利だけが安いままというのどう考えても無理です。

 景気が回復すれば借りてが増えるのですから、需要と供給の関係で、需要が増えて供給が一定なら当然価格は上昇します。金利が上昇すれば今の安い金利国債を持っている人は損をします。だから先々の金利上昇を見込んで国債を買う人が減少したのです。

 見込み違いは円安にも表れました。円安と株高はセットだったのです。事実上昇相場の時は円安と株高がセットできました。70円台の円高からあっという間に110円台近くまできたのです。それにつれて株価も上昇しました。しかし、やはり無理が通れば道理が引っ込むで、いつまでも無理がきくはずはありません。

 先に日本の相場が壊れました。それが暗黒の木曜日です。一回目は1000円レベルの下落です。その後500円レベルの下落が続きました。長年投資をやってきた方は損失を相当回避できたはずです。これはおじさんも書いたことですが、(興味のある方は以前のブログを見てください。)大幅値下がりしても、それに近いだけの値上がりを短期間にすれば相場はまだ強いのです。

 それが100円とか200円程度あるいはそれ以下の戻りしかない時はさらに下落が続くのです。これはバブル崩壊の時の相場がそうでした。今回の相場の崩壊はそれに似ています。バブルの時は値上がりの期間が今回より長かったので下落も長く幅も大きかったです。

 円安もとうとう100円割れ寸前まで来ました。100円の壁を突破するのも大変でしたが、逆に100円割れすると一気に90円台前半まで行く可能性があります。そうなれば、日経平均も11000円台に近づくでしょう。お気の毒なのはアベノミックスを信じて新規に投資を始めた方です。最高値で買って、買うやいなや大幅(高値から2割近い)な下落をしたのです。

 これを見たら後に続いて株を新規に始める人はいないでしょう。始めようかどうしようか考えていた人はやらなくてよかったと思っているでしょう。まもなくボーナスなのでボーナスで株でも買うかと思った人も一斉に買うのをやめるはずです。

 おじさんは以前から買いているように、頂上に至る直前で利幅の大きな株を全て処分しました。3銘柄一万株にもおよびます。その全てを売ったときの値段より大きく下げています。まあ悪銭身に着かずなので、売却益の範囲で株式を3銘柄買いました。(売却益はあぶく銭なので、全て失ったも元金だけは残ります。)

 2銘柄は損失のでている株の買い増しです。1銘柄は以前からほしかったのですが、株価が高くて買えなかったものです。最後の1銘柄は以前は仕手ッぽいところもあったのですが、今は地味ながら高い技術力を持っている会社です。

 中国や韓国が技術を盗もうとしても特殊な分野なので無理な技術を持っています。テレビや冷蔵庫パソコンなどといった派手なものでなく、全ての機械にほとんど使われているけれど、それを生産している企業はそれほど多くない部品を作っているのです。

 ところで今日の朝刊で岐阜のある市で日本一若い市長さんが誕生していました。それはいいのですが、対抗馬の人は女性の市議さんで、何と自民党推薦だったのです。以前地方選挙での自民党候補者あるいは推薦候補者が落選していることを書いたことがあります。

 ここでも総選挙での自民党圧勝の流れが逆回転している出来事があります。円高株安金利高それに加えて物価高と4拍子そろったところで、これからの政局はどうなるのでしょう。安倍さんはアフリカ諸国に大盤振る舞いしてアフリカ諸国首脳から大喜びされています。

 一兆円以上もばらまけば誰でもちやほやするでしょう。何だか安倍さん一人がはしゃいで、国民は案外白けた目でみているのではないでしょうか。逆回転が始まったアベノミックスですが、これで次回の世論調査で内閣高支持率が続いたらよほど国民は我慢強いのだと思います。

 明日どれだけ市況が反発するかが注目されます。500円以下の反発だとまだまだ相場が下落する可能性があります。明日は自宅の畑の整備です。トウモロコシのタネまきをする予定です。