新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

聖書にでてくる資産運用の話

今日は久しぶりに雨でした。午前で上がるかと思ったら午後も雨でした。午前中は教会です。午後所用があって、さっき帰ってきました。

 日経先物は上がっているようだし、アメリカの株式市場も大幅高だったので、月曜日の株式市場はさすがに大幅高値をつけるでしょう。

 それにしてもどうも安倍さんは経済学の知識がないようです。国民総所得を文字通り、国民の所得の総合計と考えているようです。都議会選挙の応援演説でも国民の所得を10年で150万円上げると言っているようです。わざと間違えているのかもしれません。

 朝日新聞などでは、安部さんの後任の話が報道されていました。谷垣さんなのだそうです。おじさんも保守派の安倍さんよりよほど安定した政権運営ができると思っています。あるサイトを見ると、こんなうわさが出ること自身安倍さんの政権は危険の状況になっているのだと書いてありました。

 ところで株式市況・外国為替市況・国債市況と現在は市況が話題の中心になっています。投資で行くのか預貯金で手堅くお金を残すのか難しいところです。投資をして大損することもあります。預貯金にしても銀行倒産で預貯金がふいになることもあります。

 今日は日曜日なので教会ネタです。おじさんは投資もしますし、もちろん預貯金もしています。新約聖書の時代でも金融はありました。聖書のなかには投資に関する話もあるのです。

 マタイ福音書25章14節~30節です。表題には「タラントのたとえ」とあります1タラントは一日の収入の6000倍です。まあ計算しやすいように1日1万円の収入とすると、1タラントは6000万円ということになります。

 ある時召使たちが、主人が旅にでるので、お金をあづかりました。1人は5タラント(3億円)、一人には2タラント(1億2千万円)、一人は1タラント(6000万円)です。大変な額です。

 さて召使で5タラント預かった人は商売をして倍にしました。2タラント預かった人も倍の利益をあげました。どの時代でも預かったお金を商売に投資して利益を出しているのです。しかし、ひとりだけは投資も預貯金するのも危険だと思って現代風に言えばタンス預金にしていたのです。(聖書では「穴を掘り主人のお金を隠しておいた。」とあります。)

 主人が帰ってきて召使たちの報告を聞きます。お金を増やした召使たちには「「よくやった。おまえは少しのものに忠実だったから、多くのものを管理させよう。」と言います。まるでオーナー会長が部下に言うのと同じセリフです。とてもこれだけ見ると聖書の言葉とは思えません。

 そしてお金を穴に掘ってかくしていた召使は主人が失敗に「厳しい方だと知っていましたので」失敗が恐ろしくて投資もせず、銀行にも預けないで「あなたのタラントを土の中に隠しておきました。」と言うのです。

 主人は「怠けものの悪いしもべだ。」とまず言います。そして「私のお金を銀行に入れておくべきだった。そうすればかえって来た時、利息付で返してもらえたのに。」と怒ります。

 結局お金を増やすことができなかった召使を「外の闇に追い出せ。」と主人は言うのです。この話の結論が後にマタイ現象と言われる言葉になったのです。それは「だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。」です。

 アベノミックスは初期の頃資産バブルでお金持ち(不動産や株式を持っている人)を潤しました。そして庶民が相場に参加する頃にはすでにバブルは終わっていたのです。最後に参加した人は高値つかみです。

 いつも庶民はそんなことになるのです。まだまだ下がると思って株を売った人はまた株が上がって損をするかもしれませんね。ちなみにこの話はマタイによる福音書にしかない話です。作者マタイは徴税人(税金徴収の役人)だったから当時の経済状況に詳しかったのでしょう。

 それでこんな投資のたとえ話を書いたのだと思います。どの時代でも同じですね。タラントは後にタレントつまり才能という意味に転じます。このたとえ話は当然お金もうけの話ではなく、神様から与えられた自分の才能を無駄にしないで生かしなさいということなのです。

 聖書はこの世離れした教訓や説教ばかりではありません。当時の庶民の生活をモデルにして、神様のことを述べているのです。そういう目で聖書を読んでもおもしろいと思います。

 明日も採点で忙しいです。