新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

壮年会がありました。-イスラエルの分裂と消滅

今日も蒸し暑い一日です。それでもにわか雨などがあったので、少し涼しくなりました。今日は日曜日なので教会です。

 久しぶりに教会ネタ(聖書ネタ)で書きます。第二日曜日は礼拝後壮年会があります。壮年は40歳以上の男性で構成されています。後は青年会と婦人会があります。当然のことですが、老年会はありません。

 今壮年会では旧約聖書の歴史について書かれた本を読んでいます。「キリスト教との出会いー旧約聖書」(後藤田典子著)です。

 今回は北イスラエルの消滅です。前回はイスラエルが北のイスラエルと南のユダの二つの王国に分裂した話を学びました。その後北にあるイスラエルアッシリアという巨大な帝国の滅ぼされるのです。イスラエルはエジプトと中近東の大国に挟まれています。(アッシリアバビロニアペルシャ

 アッシリアという大国が出てきた時、最初北のイスラエルアッシリアに膨大な貢物をして難を逃れました。しかし、そのような親アッシリア政策に反発する動きがでます。そして親アッシリアの王さまは排除され、反アッシリアの王さまが立てられます。

 イスラエルは周辺の小国と連携してアッシリアに当たろうとしますが、肝心の南のユダ王国が加わりませんでした。結局、イスラエルアッシリアに滅ぼされてしまいます。

 残された南のユダ王国アッシリアから滅ぼされはしませんでしたが、最終的にはバビロニアに滅ぼされます。その時大勢のユダの人が連れ去られたのが、バビロン捕囚です。この捕囚から解放してくれたのがペルシャだったのです。

 現在の日本も膨張していく中国の影響を受けています。日本を挟んで片方は大国中国、もう片方は大国アメリカです。アジアの諸国はその立ち位置に苦労しています。今日の新聞を見ると、日本では理想郷とされるブータン政権交代が起こるようです。

 ブータンは中国とインドという二つの大国に挟まれています。両方ともにいい顔をするのは難しいです。現政権は中国に顔を向けていますが、それに反発する勢力は政権交代で方針を変えるようです。

 東南アジアの国も同様です。今は中国とどう付き合うかが難しい状況です。大国アメリカもかってのソ連のように中国を封じ込める気持ちはありません。かってのソ連アメリカは貿易関係がほとんどありませんでした。だから軍事的政治的対決をすることができました。

 しかし、現在の米中関係はそんな対立的なことができないほど結びついています。最近の報道でも米中の投資協定の進展があったようです。中国は融通無碍な国なので、今からアメリカと日本の貿易交渉がTPPという形で始まりそうなので、先手を打ったと思います。

 旧約時代のイスラエルとユダの関係にあるのが日本と韓国です。文化的にも歴史的にも重なるところがあるために、愛憎が半ばします。今は憎しみが増加しているようです。イスラエルが反アッシリア同盟を結ぼうとした時、ユダは加わりませんでした。

 今韓国は日本から離れて中国に目を向けています。日本の意地になって韓国を圧迫しようとしています。そして東南アジアと結んで中国と対決しようとしています。しかし、やはり隣国と仲良くしなくて遠くの国と仲良くしても仕方ありません。

 東南アジアのフィリッピンインドネシアといった国がいざという時頼りになるはずはありません。軍事力・経済力・工業力を考えても分かります。また日中の軍事衝突という最悪の事態になっても、はるか離れた国が応援の軍隊を送るこもとできません。

 そもそもフィリッピンインドネシアの海軍力など微力です。最悪、中国・韓国・北朝鮮・ロシアが反日連合を形成したら、いくらアメリカを頼みにしても厳しものになるでしょう。ロシアは日和見を決め込んでいます。日本に笑顔を見せたかと思ったら、今度は中国と合同軍事演習を行っています。

 反中国連合として韓国やロシアをあてにすることはできません。強硬姿勢を示せば相手が折れてくると言う意見が今盛んですが、今日の旧約聖書の話を考えると難しそうです。

 といっても古代と現代は違いますし、大国と陸続きのイスラエルとも状況が違います。ただどの時代も大国とどう付き合っていくかは難しい問題です。

 威勢のよい意見が飛び交う昨今の論調を見るたびに、古代イスラエルのことを思い出すのです。どの時代でも威勢のよい意見の方が受け入れられやすいものなのです。大国に融和的なことを言えば売国奴と罵られるのがおちです。

 しかし、国際情勢は冷酷です。といっても軍事力が全てというものでもありません。いかに知恵を働かせて生き延びるかが大切なのです。

 旧約聖書の話から現代の国際情勢になりましたが、聖書をこんな風に読むこともできるのです。今日から孫たちが来ますので忙しくなります。