新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

近き慮りなければ、遠き憂いあり3ー外交編

今日も暑い一日でした。今日は午前中は中国の先生からの質問の回答で終わりました。今回で終わりだそうです。全部で100問くらい答えました。質問11まで行きました。

 ところで、今日のブログはシリーズの3回目です。外交問題参議院選挙後どうなるのでしょう。今問題になっているのは中国と韓国とどう付き合うかです。ますますこじれているようです。

 安倍政権は保守的なスタンスに立っているので、強硬姿勢を崩さないようです。国内世論もそれを後押ししているようです。外交は内政の延長ですから、国内世論が強硬になるのに、政府が妥協することは難しそうです。これは中国や韓国も同様です。

 日本人は完全主義なので妥協的な解決法は苦手です。オールオアナッシングという雰囲気です。領土問題でもこれが出ています。しかし、残念ながらそれでは解決は難しいでしょう。

 外交は相手あってのことです。こちらの要望を完全に相手が飲むことは難しいでしょう。なぜならそんなことをすれば相手国の政権は持たないからです。国民の大反発を買います。野党はここぞとばかりに政権与党を攻め立てるでしょう。

 竹島を取り戻し、北方四島を全て取り戻し、尖閣列島から中国船が全て引き上げ、北朝鮮が日本側が納得できるまで拉致被害者の行方調査をうけ入れ、拉致犯人を引き渡す。歴史認識については、中国での南京大虐殺は全く存在せず、中国での戦前の軍事行動や統治は全て合法的なものであり、韓国併合もロシアから韓国を守ったのであり、韓国の近代化に貢献したのであるという主張を認めることがあり得るでしょうか。

 そんなことをすれば中国や韓国のどんな政権でも政権を維持できないでしょう。韓国について言えば、前述したような歴史認識を受け入れなければ経済援助を行わないと日本側が主張したら、経済的な利益のために、前述の歴史認識を受け入れるはずはありません。

 それは韓国人のアイデンテテイにかかわる問題だからです。戦前の歴史を認めるということは、戦後の歴史を否定することになるからです。そのような要求を日本が出せば韓国は中国との連携を強めるでしょう。

 日本では反中、反韓国あるいは嫌中・嫌韓のムードがあふれています。これをどう解決していくのか、難しい課題です。しかし、近隣諸国と仲たがいしながら長期的な展望を持つのは難しいです。

 物事には落とし所と言うものがあります。今の状況では落とし所が見えてきません。安倍政権が民主党政権を批判するため近隣諸国への強硬姿勢を強めました。日本では極端から極端へ走る傾向があります。日中友好・日韓友好のムードが一転険悪なムードになりました。

 アメリカも困っているようです。もし、北朝鮮で何か大きな動きがあった時、日本と韓国、アメリカが連携してあたらねばならないのです。ロシアは漁夫の利を狙っています。中国との連携を見せたり、日本へも好意的な雰囲気を出しています。

 両国に高く自国を売り込もうという魂胆でしょう。外交問題についても対案などありません。現状を憂えているだけです。最近言われているように、中国が崩壊すれば、北朝鮮はひとたまりもなく崩壊するでしょう。(中国の援助で生き延びています。)玉突きで韓国も崩壊の余波に巻き込まれます。それは東アジア全体にドミノ倒しをもたらします。

 日本だけが高見の見物などできるはずがありません。難民問題以外ににも大混乱が起きます。中国や韓国における日系企業の資産保全の問題も起きます。

 そんなことにならないように、近き慮り(深い考慮)がなされなければと願っています。一つだけ言えるのは強気でいけば相手が折れると考えてはいけないことです。中国で思いましたが、中国人は頭ごなしに強硬姿勢を示せば折れると言うことはありません。

 それなりの生活レベルの女性が空港で大声で言いあいをしてりのを見たことがあります。強気で出られたらこちらも強気ででます。韓国も同様です。

 せめておじさんが生きている間(せいぜい15年くらい)決定的な衝突にならなければ良いがと思っています。明日は教会です。