新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

長命社会を生きる若者の将来ー老後資金をどうする

今日も真夏日です。天気予報によれば夜から雨が降るかもしれないと出ていましたが、これを書いている時間帯ではまだ雨が降りそうにありません。

 今日は学校でした。これで夏休み前の授業は終わりです。明日から夏休みに入ります。おじさんの授業再開は9月5日からです。暑くなっての週三回の授業はちょっと大変でした。これで残暑が厳しいとなると困ったことになります。

 ところで株価はちょっと下落しましたが、思っていた以上に地合いは強いようです。これまでも何回か売りがでたのですが、それをこなしています。今日見た日経の記事によれば個人は利益確定売りなのに、海外の投資家が買っているようだと報じていました。

 ヨーロッパも中国を含めて新興国も景気に不安があるし、経済のファンダメンタルも怪しいのに対して、日本企業は堅実経営に心がけたので、企業内容がよいと判断したようです。逆説的ですが、リスクを取らずに内部留保を積み上げたのが評価されたようです。

 そうは言ってもマスコミが報道するとおり、円の動向が株価に反映されそうです。もし今と逆に円高に振れるようだと一気に株価が下落する可能性もあります。

 さて昨日は事件について書きましたが、それと関連した話です。サイトの記事や新聞報道を見ると若者に起業や海外就職を勧めています。また雇用の流動化なども言われています。手に技術をつけるのも良いとも言われます。

 さらには農業などにも若者が進出すべきだとも報道されます。どのような生き方をしてもそれは個人の自由だし、まさに自己責任なのですが、以前書いたことがある通りこのような生き方をする人は老後を若い時から考えていなければなりません。

 今一番否定される生き方は大企業や役所に入ってそこで定年まで過ごすものです。ところがおじさんも含めて親の世代はそのような生き方を勧めているのです。もちろん経済的にも生活面でも安定するからです。

 給与や福利厚生、勤務条件を考えても中小企業より大企業の方が格段に有利です。なぜなら大企業の方がお金を持っているし、社内規定なども整備されているからです。

 それ以上に老後のことを考えると大企業や公務員以外の生き方はとても大変なのです。年金生活をしてみてつくづくそう思います。年金は勤続年数と大きく関係します。高給であっても勤務した期間が短いと年金額が少ないのです。

 つまり現在の厚生年金であれ共済年金であれ、終身雇用を前提にしているのです。企業に何年か勤めて独立して起業してもよいのですが、もし起業した会社が資金的に苦しいと年金負担が難しくなります。なぜなら厚生年金は会社と個人が半分ずつ負担するのです。

 従業員を雇用すればそちらの年金や健康保険の負担が来ます。もし個人企業として法人にせず国民年金で済ますと、老後には最大で7万円くらいしか来ません。もし収入が少ないからと未納にするともっと少なくなります。民間の個人年金もありますが、当然掛け金も高いです。(多く年金をもらいたければ多くの掛け金が必要です。)

 儲かりだしてから厚生年金にしようと考えても、厚生年金加入期間が短いと相当年金が少なくなります。起業をしたり、独立自営業でやろうとすると自分で相当65歳までに預貯金を持たねばなりません。

 もし国民年金だけで独身だと7万円くらいです。家もなくアパートだと5万円は家賃がかかります。その他の経費を引くと絶対に不足します。65歳以上で仕事を見つけるのは不可能に近いです。不足の10万円を1年預貯金を取り崩すと120万円1年にかかります。

 80歳まで15年生きると最低でも1500万円必要です。病気になると医療費もかかります。65歳だと8万円くらまでは限度額を使ってもかかります。(大きな病気の場合)

 マスコミで起業や自営(ノマド)など勧めていますが、本当に大丈夫なのだろうかと思います。もちろん元気な40代くらいまでは事業がうまくいていれば問題はありません。入ってくる収入だけで十分やっていけるからです。

 問題は仕事が激減する50代に入ってからです。その時にどれだけ蓄えがあり、どのくらい年金をもらえるかが全てなのです。もしどう計算しても不足するとなると老後は厳しいものになります。

 年金がこれから増額する見込みはありません。どんどん減額されるでしょう。ですから、今以上に年金があてになりません。リスクをもし取ろうとする読者の方がいたらぜひそのことを考えてください。

 若い時は2度と来ないからチャレンジするのもいいのですが、逆に老年期は必ず来ます。そしてそれは人によって考えもしないくらい長いこともあるのです。ありとキリギリスのお話をいつも思い出します。

 明日はのんびり過ごします。