新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ふんわりとした支持ー世論調査から見えてくるもの

今日も晴天です。残暑厳しき折と言った感じです。午前中はのんびり過ごして午後から授業でした。9月は明日まで授業があります。来週試験があって前期は終了です。

 答案返却は10月の最初の授業からです。今日試験問題を学校の教務に提出してきました。これで一安心です。(試験問題の印刷は教務がやってくれます。)

 株価はやや下落と言ったところです。オリンピックミニバブルも一応おさまりました。ただ話題性を求めて建設株は乱高下しているようです。おじさんの持ち株は下がりましたが、大幅高な建設株をあります。

 今日は久しぶりの政治ネタです。昨日新聞に世論調査の結果がでていました。以前にも各種の世論調査がありましたが、直近の世論調査から見えてきたものを書きます。

 まず政権支持率ですが、相変わらず高いようです。オリンピック招致に成功したので、さらに高くなる可能性もあります。また政党支持率自民党が他の野党を圧倒しています。一強と言った感じです。かってのねじれ国会など夢のようです。

 内閣支持の理由としては圧倒的に政策が評価されています。多分アベノミックスで円安株高になったこと、インフレ傾向がでてきたからでしょう。しかし、逆に不支持の理由も政策です。アベノミックスの恩恵を受けていない人も結構いるのでしょう。

 内閣支持率が高いのですから、国民の大半はアベノミックスだけでなく将来景気回復希望を安倍政権に託しているのでしょう。

 ところが、具体的な政策となると、政府の行動に対して批判的です。直近の課題である消費税値上げにしても反対が52%です。前回より反対が増加しています。また景気回復についても、それを実感していない人が80&に及んでいます。

 安倍政権の一番の売りは景気回復なのにそれを実感している人はあまりいません。それに安倍政権が進めている消費税値上げについても反対が多いです。それなのに安倍政権の支持率は高いのです。

 さらに今問題になっている汚染水問題でも大いに深刻だという人が72%もいるのに、安部政権は汚染水問題を楽観視しています。また原発再稼働についても安倍政権は推進を考えているようですが、反対が賛成の2倍です。国民は原発問題について政府の行動に強い懸念も抱いているのです。

 財政赤字問題でも危機感を持っている人は大いにとある程度を加えると84%に及びます。また日中の緊張状態について問題だとする人も大いにとある程度を加えると82%に及びます。

 少子高齢社会や社会保障制度の問題についてはアンケートで触れられていませんが、問題があると感じている人は大勢いるでしょう。

 安倍政権がすすめている政策で賛成が多いのはTPP交渉くらいです。つまり政策がよいと言って支持する人が多いのに具体的な政策については反対が多いのです。どちらが正しいのでしょうか。人間というものは相当いいかげんなものだということです。

 取りあえず問題が表面化しない間はまあまあ良くやっているので現政権を支持しよう。しかし、課題が表面化したら支持するとは限らないということでしょう。

 消費税を値上げし、原発を再稼働し、汚染水問題は解決せずどんどん広がり、TPPについても日本が大幅な譲歩をしたと分かった時、安部政権の支持率が現在のままでいくでしょうか。

 消費税の問題は10月には決着がつきます。汚染水問題も何も手を打たなかったらどんどん拡大します。また再稼働を申請している電力会社へ来年には返答しなければなりません。

 安倍政権は以前の政権運営に懲りてできるだけ問題を先送りしています。極端に言えば何も決定しないからこそ支持が集まるのです。しかし、いつまでもそうはいきません。自民党としても経済界としても消費税値上げで決定です。

 国民世論とは大きく隔たりがあります。原発問題でも同様です。この隔たりが現実のものとなった時、国民は諦めて政府の方針に黙って従うのか、それとも支持率低下の形で反撃するのか注目されるところです。

 もし支持率低下という形ででれば安倍政権はどうするのでしょう。多分消費税は値上げするが法人税減税やその他の優遇処置で済ませようとするでしょう。それで国民が納得すれば支持率はそれほど下がりません。

 10月後半実施される世論調査が注目されます。明日も授業です。