新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

太陽熱温水器から太陽光発電を考える

今日も晴天です。朝方は寒いほどでしたが、午後からはすっかり暑くなりました。そうは言ってもクーラーを入れるほどではありません。

 試験も何とか無事終わりました。株式相場は180円くらいの値上がりです。一時は大幅高だったのですが、その後緩んでいます。昨日新高値を更新したおじさんの持ち株は今日も値上がりしています。それでも目標値には程遠いので静観です。

 建設大手の株はすでに今週に入って値下がりが続いています。そんなものだと思います。さて今日は学校の非常勤講師室での会話をヒントにブログを書いています。

 おじさんの学校は特殊法人立なのでいろいろな非常勤講師の人がいます。中には民間企業の人もいます。電力に関する専門科目があってそれを教えています。

 その方は様々な電力業界の裏話をしてくれるのです。やはり内部で働く人とマスコミ報道とでは随分違います。おじさんが以前から疑問を持っていたことを質問しました。するとそちらの方からおもしろい話が聞けたので書きます。

 タイトルの「太陽熱温水器」と言ってもお若い方にはおわかりにならないと思います。エネルギー問題が話題になった30年ほど前大流行したのです。もちろんおじさんの家にも設置しました。原理は簡単で屋根の上に温水器を設置してそれからパイプを通して、お風呂や台所に温かい水を流すというものです。

 初期費用以外ランニングコストがかからないので大流行しました。新築の家でそれがない家はほとんどありませんでした。ちょうど今太陽光発電のパネルが設置されているような感じです。

 ところが随分前に太陽熱温水器がなくなったのです。本当に水が引くようになくなりました。おじさんの家でもリフォームした際撤去しました。おじさんの家の場合、自分で買ったのではなく近くに住む兄が設置したものを譲りうけたのです。

 ですから初期費用はほとんど設置料だけでした。それでも得をしたという感じはあまりありません。撤去した理由の大部分はまず家の屋根に負担がかかることです。それに太陽がでていない時はそれほど効果がないこと、メンテナンスがやはり必要なことです。

 太陽光発電の場合、パネルは薄いし、屋根への負担は少ないでしょう。しかし、費用から言えばそんなに安いものではありません。電気を売ることができますが、雨が続いたりするとそれほど発電しません。

 つまり初期費用がかかる割にはそんなに電気代が安くなるわけではないのです。夏場はいいですが、冬場などおじさんの家では灯油ストーブなのでクーラーを使ったりしません。だから基本になる電気料金もそんなにありません。

 一番の問題は屋根それも太陽ががんがん当たるところに設置しているのでダメージが多いのではということです。自動車でもプラスチック製品でも直射日光それも真夏の太陽に野ざらしにすると相当劣化します。それに屋根には様々な物が飛んできます。

 おじさんの家は陸屋根(フラットの屋根)なので何もしないと痛みがひどいです。5年に1回塗り替えないとすぐダメになると言われました。ですからパネルを設置すれば、風でパネルが動いたりして屋根が傷つく恐れがあります。(おじさんの家は高台なので風が強いです。)また太陽光発電の余った電気は買いとってくれますが、その値段も徐々に下がってくると思われます。

 日本人はのど元過ぎれば暑さを忘れですから。大震災の記憶が薄れるに従って、買い取の値段が高いという声がでてくるでしょう。買い取り料金は当然のことながら太陽光発電をしていない消費者の負担になるからです。

 畑一面を太陽光発電にしていますが、先日の近畿地方の大雨のような観測史上初めての想外の大雨が降って一面湖のようになったらどうするのでしょう。倉庫や建物の屋根ならいいのですが、地面からそれほど高くない位置ならダメージが大きいと思います。

 最後に設置したパネルは時期がくれば交換しなければなりません。この数年で爆発的に増えたので、交換時期も重なるでしょう。仮に10年使うとして個人の場合減価償却の考えを持つ人は少ないので安くなった電気代はすでに10年後には消えています。再度パネルを設置するとなると新規に結構なお金がかかります。

 10年後電気事情がどう変化しているかわかりません。LNGの価格がシェルガスの影響で大幅に下がり、太陽光発電に頼らなくてもよくなっているかもしれません。また原発再稼働で電気料金が大幅に下落し、買いとり価格も減額されているかもしれません。

 太陽熱温水器を設置しようとした時の言葉を覚えています。「ご主人・・おじさんのこと、もし設置するなら一番安くて簡単な温水器がいいですよ。高いものでも安いものでもそんなに機能は変わらないし、メンテナンスなど素人には難しいので、設置したら後は故障するまで使い続けるだけです。それに故障を直す費用やメンテナンス費用を考えたらとても元を取りません。今、はやりで皆さんつけいているだけです。」と言われました。

 今日この話を電力会社の人にしたら、その方も「よく業者さんから太陽光発電にしませんか。」と言われるのですよ、そんな時「宝くじに当たったします。」と答えていますと仰っていました。

 つまり預貯金を取り崩してするほどのことでもないと言うことです。もしメンテナンスも不要、一度設置すれば永遠に動き続けて利益を安定的に数十年かなりの額生むのであればよいのです。どうも今の段階ではそうもならないようです。

 不要になったからと言って自分で取り外しはできないし、ゴミとして捨てることもできません。10年後太陽光発電を設置された方がどうなっているのか知りたいものです。

 と言っても10年後まで生きているかどうか分からないのでどうでもいいことですが。明日は所用で忙しいのでブログはお休みです。