新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

漁夫の利を得るロシアー敵の敵は味方か

今日は曇り空でした。今日は中間考査の問題作りをしました。ツマクマは妹さんとおばあちゃんとで昨日から旅行に出かけていました。おばあちゃんはツマクマの実母です。

 さて、今日のニュースによればロシアと日本との間で軍事演習の約束が結ばれたようです。ロシアと日本の外務大臣防衛大臣同士の話し合いが進んだようです。

 つい数年前までロシアに対しては相当嫌悪感があったようです。プーチン大統領の前の大統領は北方領土を視察して日本国内でひんしゅくを買いました。

 また、ロシアの軍用機がしばしば領空侵犯をしました。今は打ってかわって友好ムードです。アジアだけでなく、世界レベルでもロシアの復権が目立ちます。

 理由はアメリカの権威の失墜です。冷戦時代以来世界の二大大国は何と言っても米露です。中国がのしてきましたが、中国はやはりアジアの大国であって、ヨーロッパには影響力が全くありません。また中東情勢についても影響力を使うこともできません。

 アメリカの権威失墜は国内政治のせいです。オバマ大統領も2期目になりレイムダック状態に陥ってようです。シリア問題での外交的失敗、共和党民主党の対決などオバマ大統領の権威が落ち続けています。回復は無理でしょう。大統領制度では、任期途中でどんなに権威が失墜しても交代はできないのです。

 ですからプーチン大統領の権威はこれから益々高まると思います。アメリカの権威が後退したアジアにおいて、中国と対立する中で日本はロシアと組むしかないのです。今はロシアは微笑外交をしていますが、ロシアが日本の苦境を知らないはずはありません。

 日本としては中国と対立する中でロシアと組むことで、中国に圧力をかけられると考えているのでしょう。東南アジア諸国フィリッピンを除けば、中国と日本の距離を等感覚にしているようです。

 ロシアとしては日本と仲良くすることは外交的に有利になります。中国に対しては日本と仲良くする姿を見せつけて、妥協しなければさらに日本と仲良くすると迫ることができます。また日本とアメリカの友好関係にも水を差すことができます。

 アメリカもロシアと日本が仲良くするのを好ましく思わないでしょう。日本とロシアとの間には北方領土問題があります。ロシアは絶対に妥協することはないでしょう。日本だけでなく世界中の国がロシアの力を見直し、アメリカの権威の失墜を感じている中で、日本に妥協する理由はないのです。

 日本がロシアと仲良くするのは悪いことではありませんが、中国や韓国との間がまずくなったからと言ってロシアに接近し過ぎるとしっぺ返しを食らう可能性があります。

 日ソ不可侵条約を一方的に破棄し、中国東北部(旧満州)に侵攻した過去を忘れてはいけません。以前は悪虐非道のソ連(ロシア)と国民は皆思っていたのに、最近のブログを見てもロシアへの反感を書く書き込みがほとんどありません。

 以前は多かったのですが。国際情勢では敵と味方とはオセロゲームのようにひっくり返ります。おじさんとしては、ロシアに深入りするより、何とか妥協してでも中韓と友好関係を取り戻した方がいいと思います。

 おじさんが何を言っても安倍さん次第なのでどうにもならないでしょう。いつもおじさんは社会の空気と反対のことを書いています。ぜんざいの中の塩のように多数派の中に少数意見があった方が多角的な見方ができていいと思います。

 明日は教会です。召天者記念礼拝があります。午後からは墓前礼拝です。