新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

福音書の終わり方

今日は晴れたり曇ったり雨が降ったりしていました。中国の防空識別圏問題ではアメリカの民間航空会社が飛行計画を中国に提出したようです。

 日本でもANAとJALが提出する予定とも伝えられましたが、政府の要請で思いとどまったようです。しかし、アメリカの方は安全のため提出したようです。日本とアメリカで対応が異なることになるとまずいことになりそうです。多分アメリカでも国防省国務省運輸省で対応が異なっているのでしょう。

 連邦政府運輸省としては運航の安全保障が一番なのでしょう。飛行計画を提出した航空会社は大手のようですから、他の国の航空会社がどうするか注目されます。

 まあ今日は日曜日なのでそんな国際問題はやめにして、日曜恒例の教会ネタにします。今日で長い間続いたヨハネ福音書の連続説教が終わりました。来週からはクリスマス向けの説教になります。そう言えば今待隆節です。アドベントとも言います。

 アドベントは第一主日から第三主日まであります。さて本題です。書物というものは書きだしも大事ですが、終わりの部分も大切です。今回の中間考査の範囲は芥川龍之介の「羅生門」でした。ご存じのように「羅生門」の終わりの部分は「下人の行方は誰も知らない。」です。試験でも下人の行方について書きなさいという問題を出しました。

 ところでヨハネ福音書は書きだしの「初めに言葉があった。」という有名な言葉で始まります。文語訳聖書では「初めに言葉ありき」と言います。これはさまざまな文献で引用される言葉です。

 一方ヨハネ福音書の最後の部分はほとんど知られていません。おじさんも何となく知っていましたが、今回はっきり知りました。そのちょっと前はパウロに対する宣教命令とその死の予言でした。いよいよ最後の部分は「「イエスのなさったことは、このほかにも、まだまだたくさんある。わたしは思う。その一つ一つを書くなとなれば、世界もその書かれた書物をおさめきれないであろう。」(前掲書21章25節)です。

 一番古い福音書と言われるマルコ福音書は「婦人たちは、命じられたことをすべてペテロと仲間たちに手短に伝えた。その後、イエス御自身も、東から西まで、彼らを通して、永遠の救いに関する聖なる朽ちることのない福音を広められた。アーメン」(マルコ福音書16章19節)とやはり宣教命令で終わっています。

 宣教命令とはイエスを教えを世界中に広めなさい(宣教)というイエスからの命令のことです。事実おじさんの住む日本の地方都市の片隅から以前いた中国西南部の地方都市の繁華街の片隅までイエスの教えは広まったのです。

 本来無神論であるはずの共産主義社会(現代中国は一応共産党の統治下にあるので)の大都市の(おじさんのいた街は一応中国では地方ですが大都市です。)一番の繁華街のど真ん中に8階建てでおまけに時計台まである教会があるのも宣教命令の結果なのです。(地下には駐車場もありました。)

 また漢詩で有名な洞庭湖のほとり岳楊の街(漢詩「岳楊楼に登る」は教科書に出ています。)にも4階建ての教会がありました。風光明美な観光地です。建てたのはアメリカ人の実業家だそうです。その教会には数年前にその実業家の子孫が訪ねてきた時の写真がありました。

 まさにマルコ福音書の言葉通り「東から西まで、彼らを通して、永遠の救いに関する聖なる朽ちることのない福音」が広められていたのです。おじさんのいた街は日本から2000キロ離れたところにあります。

 聖書の言葉はまさに真実なものになったのです。明日からいよいよ試験の採点です。