新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

総領事館の思い出

今日は一日晴れでした。風が少し強くて、それがなければ温かい一日でした。円相場は103円に向かおうとしています。103円を超えるとおじさんの持っているドル預金の為替差益がでます。どこまで円安が進むのか全く不明です。

 アメリカの金融緩和政策の終結を見込んでの円売りだと思います。金融緩和政策が終われば市中に出回るドルが減少し、必然的に金利上昇を招くからです。為替相場の最大の要因は金利差です。金利の高い通貨が買われます。

 もちろん途上国などの場合、金利が高くてもカントリーリスクがあるので買われないことが多いです。(ブラジルやトルコ、南アフリカなど)今アメリカの金利上昇が実現しつつある中たとえ金利が高くても途上国の通貨を買うことはないはずです。

 アメリカへどんどん資金が戻ってきているはずです。円安の割りには日本の株式相場の上がり具合がよくありません。16000円台へとすぐに向かうと思ったのですが、上げのスピードが遅いです。そろそろ円安の天井だと考えているのかもしれません。

 これまで円を売っていた海外のファアンドが円買いにでて、100円そこそこまで円高が進んだらあっと言う間に日本の株式相場は15000円を割る恐れがあります。それで日本の投資家は買いを手控えているのだと思います。ここで買いに入って一気に相場が壊れたら大損だからです。

 今ニュースでコンゴ大使館の職員が放火した事件が話題になっています。大使館の人と言っても皆外交官試験の合格者ではありません。大使や公使クラスだとそうですが、書記官レベルだとかっての初級や中級公務員試験の合格者も結構いるのです。

 外交官試験と言えば、おじさんが進学校に勤務していた時、東大の法学部の学生さんが教育実習に来ました。彼は外交官試験を受験すると言っていました。ただ自分の経験のために教育実習をするのだという話でした。普通教師になるつもりがないと教育実習を引き受けないのですが、彼は卒業生だし、教育実習を経験した外交官もおもしろいと言うので学校側が引き受けました。

 おじさんのクラスが担当でした。教育実習ではクラス経営も経験しなければならないのです。彼の実家は市営住宅にありました。(実習が終わって寄せ書きを持って行った時知りました。)そんな環境でもがんばって東大に合格したのです。

 もちろん外交官試験にも合格して今はどこかの大使館の参事官をしているそうです。20年以上前のお話です。おじさんは地方都市に住んでいたので、中国に行かなければ総領事館の人などとは全く無縁だったのです。おじさんが中国の大学に赴任するとまず住居届を出しに総領事館に行きました。

 おじさんの街の近くにも中国と韓国の総領事館がありました。そう言えばその街にはアメリ総領事館もありました。中国と韓国の総領事館しか見たことはないのですが、塀に囲まれた立派な建物でした。入口近くには警察官が立っていました。

 中国に行った時おじさんの街の総領事館もさぞ立派な建物だろうと思いました。ところが行ってみるとビルの一室でした。入口には中国人のガードマンがいてパスポートを提示して入れてもらいました。ビル内の病院の診療所みたいな感じで窓口を通しての会話です。

 そのビルにはイギリスの総領事館も入っていました。単なる旅行者なら総領事館とは全く縁がないのですが、おじさんはその街の国立総合大学の日本語学部の教官なので、総領事館の文化担当領事としばしば会食をしました。

 前述したように領事と言えば皆外交官試験の合格者かそうでなくても外務省の人だと思っていました。ですが、その文化担当領事の方は国際交流基金からの出向の方でした。文化担当領事は基本的には国際交流基金からの出向ポストなのだそうです。

 一方ツマクマは総領事婦人主催の日本人婦人会へ出席していました。(おじさんの街の男性はほとんど単身赴任で女性は極めて少なかったです。)総領事はその街で一番格式の高いホテルに住んでいたようです。時々総領事宅でお茶の会などもあっていたようです。

 もちろん日本に帰れば地方の一個人ですが、海外では外交官の方とお食事をしたり、ツマクマは総領事婦人とお付き合いしたりとても不思議な体験ができました。
 
 そう言えば数年前の国慶節の地方政府主催のパーテイではイギリスの文化担当領事とも話たことがあります。国慶節(中国の建国記念日)の時はその街に住む外国人が招待されるのです。民間人の方は少なくて、大学や政府関係者が多かったようです。

 たまたまその時はツマクマが和服で出たので、相当目だって話かけられたのです。まさか中国で英語が必要になるとは思いませんでした。日本の総領事館の文化担当領事がいたので、通訳してもらいました。

 総領事館がいくつも入っているビルなので警備は大丈夫だろうかと思っていましたが、ある時何気なくビルの中で案内板を見ていたら、すぐ英語で話しかけられました。多分どこをお探しですかという意味だと思いました。その時さりげなく政府の公安職員が目を配っているのだと分かりました。

 おじさんが外国人だとすぐ分かったので英語で対応したのだと思います。もし中国人だったら即座に追い出されただろうと思います。

 中国に行ったおかげで夫婦ともども不思議な体験をすることができました。明日も採点です。