新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

イギリスの離反ーヨーロッパと中国

今日は午後から雨になりました。週央から寒くなるようです。今日はツマクマの所用にお付き合いして、ちょっと前に帰ってきました。

 株価は大幅高でした。売りがでるとすかさず買いが入るようです。そうは言ってもこのまま上がり続けることもないと思います。おじさんの持ち株は余り上がりませんでしたから、どうでもよいことです。

 ところで先日JBプレスというサイトを見ていたら、フィネンシャルタイムズの記事として、イギリスが中国に接近し過ぎるという記事を載せていました。

 日本ではほとんど注目されませんでしたが、アメリカ副大統領が来日している時期にイギリスは100人単位の企業家などを引き連れて訪中しています。首相が率先して対中友好政策を展開しています。

 これもブログで書きましたが、イギリスは中国元を国際化する動きに手を貸している(そのような協定を中国と結ぶ)ようです。

 シリア問題でもアメリカとの協力を拒否しました。これは首相だけでなく議会もその方向で進んだようです。アメリカはこのことでロシアの後手に回ってしまいました。

 イラク進行の時はアメリカと同一歩調をとりました。その当時の英米蜜月時代とは雲泥の差です。このような英国の態度の変貌の理由をフィネンシャルタイムズは重商主義つまり経済優先主義にあるとします。

 イギリスにとって日本と仲良くして得られる利益よりも中国市場の方がはるかに魅力的なのでしょう。アジア諸国と違って、中国がイギリスを攻撃することはあり得ません。安全保障上の問題はありません。

 それでは中国にとってイギリスはどのような存在なのでしょうか。かってはアヘン戦争などで苦い思いをさせられましたが、現在ではそれほどの思いはありません。先の大戦ではビルマを通してイギリスからも援助を受けていたからです。

 ビルマと中国の国境(雲南省)での日本軍と中国軍との戦争を描いた中国のドラマを見ましたが、命がけで助けてくれたのは何とアメリカ兵です。日中戦争のドラマを何本か見ましたが、ほとんどのドラマでアメリカ兵は中国を助けてくれる味方として描かれています。(中国兵と苦労をともにし時に自己を犠牲にして中国兵を助けます。)

 中国のドラマは全て中国政府の検閲の下に放映されるし、中国の国民意識を考えて作っているはずです。その中でアメリカ兵は一番好意的に描かれています。ところでイギリスはどうでしょう。以前見たドラマのイギリス兵は慇懃無礼に描かれていました。

 中国人気質とアメリカ人気質は奇妙にうまが合っているようでした。ロシアは威張って上から目線で命令する存在として描かれています。ドラマを見るとその国の人が他国の人をどう見ているのかよく分かります。

 その点から言えば一番中国人が好きなのは実はアメリカ人なのです。ということはアメリカと仲良くしたいと思っています。事実中国に一番多くいるのはアメリカ人だそうです。

 イギリスとは香港が以前植民地だったこともあり付かず離れずだと思います。日本人が考えているよりヨーロッパ人は中国に親近感を持っていると思います。フランスはかっての中国指導者が多く留学しました。おじさんのいた大学でもフランスからの留学生が大勢いました。(カルフールというフランス系のスーパーもありました。)

 ドイツはこれも以前書いたように、中国軍の軍事顧問を務めていました。中国ドラマではナチスドイツのヘルメットをかぶった中国兵が大勢でてきます。ちなみにイギリス兵のヘルメットもでてきます。

 中国兵がもっとも愛した拳銃はドイツ原産のモーゼル拳銃でモーゼルライフルもたくさん使われました。チェコのスコダという機関銃も使われました。スコダは現在自動車のメーカーでそのブランドの自動車を良く見かけました。

 VWフォルクスワーゲン)は中国で一番見かける自動車です。警察車両でも多様されています。西安のタクシーは全てVWでした。

 ヨーロッパにとって中国は最大のお得意様なのです。イギリスの動きはヨーロッパ全体の動きでもあると思います。信条としては日本を応援したいが、背に腹は代えられぬで経済優先です。

 日本での見方とヨーロッパの見方は随分違うのだと思いました。明日はのんびり過ごします。