新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

厳しい終活市場ー高齢者施設と斎場

今日は曇り空でした。今日は採点で一日終わりました。株式相場は80円高でした。アメリカの株式市場は大幅高でしたが、日本はそれほど高くなるとは思っていませんでした。

 100円くらいの動きだと予想していましたが予想通りです。本来ならもう少し反発したのでしょうが、GDPの値が予想以上に低かったことが影響したと思います。

 ところであるサイトを見ていたら、老人ホームの倒産が去年より50%以上増えたと書かれていました。実はおじさんの教会にも老人ホームの関係者がいます。その方が老人ホームの経営が厳しくなって値引き競争になっていると言っていました。

 老人が増えているのに変だと思っていました。しかし、別のサイトを見るとそれを裏付ける記事があったのです。原因の一つは施設の過剰だと思います。そう言えばおじさんの家の近くの建設会社がデイケアを始めたのですが、数年で休止しました。

 デイケアもかなりの数の病院が併設しています。以前は高級老人ホームと言われた施設も、10年以上経過すると入居料を相当下げているとのことでした。日本の社会は一方向に流れるようです。将来シニアが増えるというので、猫も杓子も老人ホーム作りに走ったのですが、思ったほど入居者が増えなかったようです。

 おじさんもシニアになって分かったのですが、年金生活だけでは生活が厳しいです。サラリーマンの平均年金額が18万円だと聞きました。おじさんの近くの新しい施設だと15万円くらい入居費がかかるようです。夫婦だと、この倍の30万円です。

 自分が18万円で配偶者が専業主婦だと7万円しかでないので、合計25万円です。これでは1人15万円の老人ホームには入れません。まして、何千万円も入居時に必要な高級老人ホームは大都会以外無理です。

 シニアのほとんどは地方都市に住んでいます。ですから、負担できる入居費用には限界があります。それなのに介護職員の給与が安いと離職者が増え、就職者が少ないです。職員がしょっちゅう入れ替わるような施設では入居者が不安がります。

 経営としての老人ホームは段々難しくなるのかもしれません。多分二極分化が進むでしょう。ハイレベルの老人ホームと筋詰め状態の老人ホームです。(今日の朝日新聞にでていました。)

 次に究極の終活である葬儀についてです。斎場もこれから有望な分野というので増えました。ところが、おじさんの家の近くの斎場は取り壊されてマンションになるようです。

 そこはバイパス沿いでとても便利の良いところでした。ところが、斎場を利用しているのはほとんど見ませんでした。ライバルが多すぎたのです。斎場の営業活動というのは難しいです。以前に一度利用した斎場を使うことが多いです。新規のお客さんを開拓するのは難しいです。

 それ以上に今葬儀が簡略化しているのです。大規模な葬儀の方が斎場は利益がでます。ところが、こじんまりとした家族葬になると利益も少ないです。今おじさんの家の近くでも家族葬を売りにした斎場が増えてきています。中には家族葬専用の斎場も増えています。

 葬儀は残された者のためにあると言ってもいいでしょう。家族の他に知人、親類、近所の人、会社関係者が集まるのがこれまでの葬儀でした。しかし、今は定年から随分経過して亡くなる人が多いです。子供もすでに定年退職しているケースも多いです。ですから会社関係者はほとんど来ません。

 それに遠くの親類にまで亡くなったことを知らせないこともあります。高齢になれば知人もなくなります。こうして、葬儀の規模がどんどん小さくなるのです。

 直葬といって、葬儀もせず直接火葬場に運んで葬儀をしないあり方もあります。また散骨と言って埋葬もしない場合も増えるでしょう。

 以前シニア市場といって老人ホームなどの介護や葬儀市場が大きな市場になるだろうと予想されました。またまだ元気なシニア向けの市場が期待されています。それも予想外の結果になるかもしれません。企業年金基金の解散や年金自身の減額などが原因です。

 高齢者は将来収入を増やすことは不可能です。後預貯金を取り崩すしかありません。今ある程度の経済活動をしている団塊シニアも70代に入れば消費活動が急速に変化すると思います。

 明日も採点です。