新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ぎくしゃくするアメリカとの関係ー日米同盟は解消するのか

今日は一日中雨でした。予報通りです。明日も雨の予想です。今日は午前中教会の資料作りをして、午後からはツマクマの所用のお伴です。

 株式相場は一時値上がりしましたが、結局80円くらいの下げで終わりました。行けども行けでも15000円超えは難しいしようです。3月相場はどうなのでしょう。さらに夏相場、秋相場ともに全く見通しがつきません。去年5月までの上げ相場で利益を得た個人投資家もさすがにタマが尽きてきたのでしょう。

 商いも少なくなったようです。対ドル相場も102円くらいで止まっています。アメリカの出口政策が本格化して金利が上昇すれば円安が進むかもしれません。

 ところで、このところ日米関係がぎくしゃくしています。直近ではTPP交渉がとうとうデッドロックに乗り上げてしまいました。日本としては、譲歩に限界があったと思います。日本が予想した以上にアメリカは強硬だったようです。オバマ人気が下落の一途をたどっているので、もはや妥協はできないのでしょう。

 その前は安倍首相の靖国参拝です。それに続くNHKの安倍さんのお友達の発言問題も響いています。日本が集団的自衛権の行使や沖縄基地問題で少しアメリカを助けてくれてはいますが、余りに安倍政権がアメリカ意向と反対のことをするのであきれているのだと思います。

 特に安倍さんが、戦後レジュームの転換を主張しているのに不安を抱いていると思います。安倍さんは一見アメリカに従うようで実はことごとくアメリカの意向に逆らっています。

 アメリカにとって尖閣問題は別にして、竹島問題や歴史認識の問題で日本が中韓と対立していることに頭を抱えています。どちらかと言えば歴史認識問題ではアメリカの考えは中韓に近いのです。安倍さんの主張の根底には先の大戦で日本は加害者ではないという思想があります。

 これは現在の国際社会が先の大戦戦勝国を元に作られていることへの挑戦に思われてくるでしょう。アジアでは先の大戦で敗戦したのは日本だけです。それ以外の国は戦勝国でないにしても、日本の敗戦の上に国家が築かれているのです。

 その根底を覆す安倍さんの主張はアメリカにとっても迷惑以外の何物でもないのです。このような安倍さんの歴史認識を認めて中国や韓国に現在の主張を引っ込めるように説得することはできないでしょう。

 安倍さんやそのお友達の主張を認めれば、先の大戦で日本は何も謝ることはない、それにすでに謝っているのだから中韓から一切文句を言われる筋合いはないということになります。

 また、安部さんの主張を認めないなら首脳会談に応じないと言っているのですから、戦争の時代を生きた人がいる中韓両国では政策を変更するのは難しいでしょう。

 前述したようにアメリカにとって安倍さんの主張は自国も含めて全く受け入れることのできないものです。小泉さんは、靖国参拝をしましたが、戦後レジュームを転換するとは言っていないのとです。

 それではこれからどうなるのでしょう。オバマ政権と安倍政権が妥協する可能性はほとんどありません。残り2年任期があるのですから、この2年間日米関係が好転することはありません。

 それに中国や韓国で政変がおこる可能性も少ないです。中国や韓国の政治指導者が安倍さんの主張を認めることは自分の政治生命を危うくします。逆に安倍さんが過激な主張や行動をしてくれるほうが、国民の反感をそちらに向けることができるので有りがたいでしょう。

 アメリカの政権交代に安倍さんは期待しているようですが、共和党と言えども戦後体制の変更を認めることはないでしょう。それに米軍の削減は財政赤字を予算削減でやろうとしている共和党にとって、アジアの緊張の高まりは望むところではありません。

 あの小さな島のために米軍の兵士が中国と戦って死ぬことをアメリカ国民は許さないでしょう。さりとて、日本がアメリカとの関係を断って独立できるかと言えばそれは無理です。

 自主独立には核武装が絶対必要ですか、それをやれば国際社会から制裁を受けるでしょう。(イラン・北朝鮮のように)それ以前に日米同盟を解消した日本と結ぶ国はないでしょう。安倍さんが期待する東南アジア諸国もアフリカ諸国もアメリカの後ろ盾のない日本を頼ることはできません。

 少子化の日本が同盟国の戦争や紛争に兵士を派遣することなどできません。常識敵に考えて日米同盟なしの日本は破たんへの道をまっしぐらということになるでしょう。軍事的な自主独立はできるでしょうが、グローバル化した経済システムの中で自主独立などあり得ません。

 日米同盟が破たんしたのに、アメリカが日本の企業を優遇するとも思えません。日米同盟の終わりは日本経済の終わりにもつながるでしょう。間違いなく円は一斉に売られ1ドル200円にまで下落するでしょう。しかし、円安だとしても世界で孤立する日本(国連の制裁を受ける)の商品を買ってくれる国はでるでしょうか。

 まあ日米同盟が解消するころまでおじさんは生きていないと思います。生きている間にそんなことだけはなってほしくないです。

 明日もツマクマの所用のお付き合いです。