新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

団塊世代の損と得

今日午前中は肌寒くうす曇りだったのですが、午後からは温かくなりました。今日もいろいろ家事手伝いで忙しかったです。

 株価は200円以上の下げでした。やはり以前の日経平均15500円台に戻すのは難しそうです。今では1000円安の14500円台が基準になりそうです。

 まあ14000円を割ることはなさそうですが、15000円台を超えるパワーもなさそうです。豪州との貿易交渉が妥結したので、その勢いでTPP交渉も動き出すかもしれませんが、アメリカは強硬姿勢のようです。秋には中間選挙もあるので簡単には妥協できないでしょう。

 さて今日の朝刊にある週刊誌が「団塊世代罪と罰」とショッキングなタイトルを載せていました。おじさんたち団塊世代から言えば完全ないいがかりです。そもそも団塊世代は望んで生まれたわけではありません。

 自分がいつ生まれるかは誰にも選択できないのです。生まれる時代を選択できないのですから、罪もへったくれもありません。しかし、団塊世代というのは日本の人口の歴史でも特異な存在であることは間違いありません。300万人近い人間が動員された戦争など歴史的にも初めてだったからです。

 おかげで復員後一斉に結婚し大勢の子どもが生まれrたのです。もちろん損ばかりではありませんが。最大の損は人口が多かったので競争が激しかったことです。おまけに生活環境も全く劣悪でした。そもそも生まれたのが戦後すぐですから食べるのがやっとです。

 おまけに兄弟も多く今のように親から甘やかされて経験もありません。高校受験も大学受験も大変でした。塾も予備校も地方ではないので、学校がその代わりをしました。高校受験は9教科だったので英数国理社の現代より受験勉強も大変でした。

 音楽・美術・技術・保健体育まで受験勉強しなければなりませんでした。大学受験も四当五落(四時間寝るなら合格五時間寝たら不合格)とまで言われました。高校の授業も全科目履修しました。理科なら物理・化学・生物・地学、社会なら日本史・世界史・地理・公民です。文系なのに数Ⅲまでやりました。

 学校生活でよかったのは、まず不登校がなかったことです。もちろん引きこもりもありません。皆精神を病む以上に生存することが大変だったのです。今なら考えられませんが、小学生の豆腐売りや納豆売りまでいました。おじさんも鉄くずや鉛管、銅線を拾って売りにいきました。

 今の途上国の子供たちに似ています。団結心が強くいじめなどほとんどありませんでした。そもそも1クラス55人もいるのですから、その中の一人をみんなで虐めるなど不可能です。(同調圧力もありません。)それに当時はジャイアンのような子供がいていじめたりしていたら「やめろ」と言っていました。

 さらに得は行動成長期なので就職口があったこと、それに非正規雇用などでなくほとんど正社員になれたことです。大企業も現場職として高卒者を大勢採用しました。そもそも大学進学率が20%程度(都会の場合)だったので、大学を卒業すれば何とか大企業に就職できました。

 おかげで年金も退職金もまずまずと言ったところです。終身雇用だったし基本的に転職する人は少なかったです。ベースアップもあり、インフレの時代もありましたが、何とか生き延びたというところでしょう。

 ただ当時は今以上に格差社会で中学卒業のみで就職した人も地方を中心に大勢いました。(集団就職列車などもありました。)中国の農民工をイメージしていただければよいでしょう。

 その人たちは都会の商店や零細あるいは中小企業に就職しました。離職率も高く、当時でも高卒でないと大企業には入れませんでした。これから団塊世代が高齢化していきますが、この層の人たちの数も100万人単位に登ると思います。

 年金も退職金もなく将来医療や介護、住居の問題が出てくると思います。しかし、団塊世代もそんなに長生きしないでしょう。よく言われるように幼少年期の栄養状態が高齢になってでてくるとのです。食品添加物満載のものを食べ、高度成長期の公害真っ盛りに外で遊びまわったからです。

 同世代の人と後13年生きたら80歳だからその頃死んだら一番いいねと言っています。団塊世代に罪があるなら後13年我慢してもらえれば80歳になって罰として死ぬでしょう。

 もう高齢に近くなったので残念ながら日中軍事衝突となっても兵士として参加できません。老眼鏡をかけて地図を見るようでは戦争にならないからです。

 明日はのんびり過ごします。