新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中露同盟へと進むのかー中国ドラマに見るロシア人その他

今日は午前中まで雨が残りましたが、午後からは曇り空になりました。今日もツマクマの依頼でいろいろ忙しかったです。

 株価の方は、結局100円近い上げで引けました。欧米はこれからイースター休暇に入るのでしばらく相場はお休みです。日本だけが明日まで市場が開いているので、どのような相場展開になるのか注目されます。

 さて今日の朝日新聞が中露接近の可能性について論じていました。このあたりがさすがに朝日新聞だと思います。それだけに保守派の人から目の敵にされるのでしょう。

 ところで中露接近から中露同盟まで進むのでしょうか。おじさんの考えではお互いアメリカその他の国へのけん制のために取り合えず接近姿勢を見せているとしか思えません。

 なぜなら国民の間でロシアは余り良い感情を持たれていないからです。中国の大学では確かにロシア人の留学生が多いです。長期だけでなく短期の留学生もいます。

 ちなみにおじさんがいた大学で留学生が多いのはアジアではタイ・ベトナムでした。そう言えば北朝鮮からの留学生は見ませんでした。ヨーロッパではフランスが特に目立ちました。それ以外ではイタリアからの人もいました。中国内陸部の大学だったので、日本人留学生は3名ほどでした。

 ところで中国に居た時見たドラマのロシア人は国共内戦時に中国共産党軍を指導していました。しかし、上から目線でものをいうので、ドラマの中でも嫌われ者でした。

 ドラマはその国の庶民感情を反映します。日本もかってアメリカ映画ではさんざんでした。日本人がきちんとした役割でドラマにでたのは、戦後20年くらいたった「宇宙船エンタープライズ号」の機関士ミスターカトウからです。

 あのカーク船長やミスタースポックと並んで活躍していました。それを見てとてもうれしかったです。ロシア人について戻りますが、中国建国の映画でもロシアが中国から全てを引き揚げた出来事が描かれていました。

 後に中ソ論争に至るところです。また領土問題でもかって戦火を交えたので心の底では中国はロシアを信じていないと思います。取りあえず今の情勢ではアメリカをけん制するために手を組んでいるように見せたいのだと思います。

 今中韓が接近していますが、中国にとって韓国はあくまでも過去の属国という感覚があります。反発ということはありませんが、余り好意的ではありません。韓国でも歴史ドラマで中国(清)は宗主国として描かれます。

 まして中国は北朝鮮など言うことを効かないしょうのない奴だと思っているでしょう。今は知りませんが3年前みたドラマでは日本軍は漫画チックには描かれていません。

 学生さんが子供だった1980年代の日本兵はかってのアメリカ映画に出てくる日本兵のようにメガネをかけて出っ歯でガニマタだったようです。時々昔の中国の日中戦争のドラマを見ましたがそんな感じです。

 5年くらいまえ「潜伏」と中国テレビドラマ大賞を争った「私の団長私の団」という日中戦争を描いたドラマでは日本軍の大佐はなかなか立派でした。このドラマでは日本兵が漫画チックには描かれていません。逆に強力な兵士として描かれています。

 まあそんな強力な日本軍と戦って勝ったといいたいのでしょう。そのドラマの中のイギリス兵はやはり慇懃無礼で中国兵を見下す感じで描かれていました。以前から何度も書いているように、中国人が一番好きなのはアメリカです。北朝鮮も多分同様だと思います。

 1980年代に作られた日中戦争のドラマを見ましたが、ここでも英雄的なアメリカ人パイロットがでます。彼が主人公です。彼は日本軍に撃墜されて中国人に助けられ、敵地を脱出する物語なのです。

 そのパイロットが十数年たって再び中国を訪問する飛行機の中の回想からドラマは始まります。もちろんこの作品の日本兵はどじでとんまなで漫画チックに描かれています。

 この映画の最高の見せ場は、中国人の女性がアメリカ人のパイロットを救うため、急流の中でつないでいたロープを自ら切るところです。中国人でなくても勇敢で悲壮な覚悟の中国人女性の姿に打たれます。(パイロットの恋人なのです。)

 そこまでしてアメリカ人を助けるのです。この場面がこのドラマのクライマックスなのです。これはロシア人でもイギリス人でも韓国人でも日本人でもごうごうたる抗議が来るでしょう。アメリカ人でなければならないのです。

 「私の団長私の団」でもアメリカ人は中国人を助ける英雄です。ともに戦いともに死ぬのです。これも先に書いたのと同様にアメリカ人でなければならないのです。

 このドラマでもアメリカ軍からの軍事援助とアメリカ兵による軍事訓練があったからこそ日中戦争に勝てたのだと描かれています。「私の団長私の団」の軍隊は国共合作中の国民党軍です。

 最近読み終わった本に「日本軍と日本兵ー米軍報告書は語る」(中公新書 一ノ瀬俊也著)があります。日本は先の大戦で英語を敵性語として使用を禁じ、米軍や兵士について研究しませんでした。逆に米軍は日本軍や日本兵について研究してその報告を前線の兵士に知らせたのです。

 「敵を知り己を知れば百選危うからず」と言います。中国を嫌うだけでなく、中国のドラマを見て中国人が外国人をどのように見ているのかを知ることはとても大切だと思います。

 明日もツマクマのお伴で忙しいです。