学部人気栄枯盛衰ー人気は世につれ
今日は一日うす曇りでした。家事手伝いや教会関係資料の整理などをして一日過ごしました。株式市況は何と下げで引けていました。ちょい高で終わると思ったのですが。実は心ひそかにもしかしたら200円くらいの高値引けかとおもったほどです。
それが120円程度の安値引けでした。まもなくオバマ大統領の日本訪問です。それまでTPP交渉がどうなるのか注目しているのでしょう。明日もどうなるか全く先が読めません。
ところで、今日ちょっと本屋に行ってみました。先週くらいまで大学合格関係の記事が週刊誌にあふれていました。今日も一部週刊誌に大学入試関係の記事がありました。
それを見ながら学部人気は栄枯盛衰があるものだと思いました。今日みた週刊誌では東大より医学部合格が重視されるようになったとありました。そうなのです。今一番人気は医学部を頂点とする医療系です。
理由は簡単でこの就職難の中食い外れがないからです。学部人気の最大の要素は就職です。その時代ごとの就職状況が学部人気と関係しています。中には人気学部あるいは人気学科だったのに消滅してしまったものもあります。
戦争が終わってすぐから昭和30年代初頭まで人気だったのが今はなき鉱山関係です。秋田大学の鉱山学部など学部名に鉱山というのがついていたほどです。おじさんの生まれ育った町の工業大学にも採鉱学科というのがありました。
工業高校にも鉱山関係の学科があったほどです。またおじさんが子供だった頃(昭和30年代初頭)商船大学も人気でした。おじさんの家の近くの人が神戸商船大学に進学して近所の評判になったものです。水産大学も人気でした。食糧難克服のため世界中の海で魚を取ったり、輸出に励んでいた時代です。
今鉱山関係の学部学科名はなくなってしまいました。商船や水産系大学も様変わりしました。
次の高度成長の時代の初期には工学部人気がすごかったです。おじさんが高校に入学した頃です。工学部でも工業化学が人気でした。それに材料工学です。化学会社や鉄鋼メーカーが勢いを持っていたころです。重化学工業の全盛時代でした。建設関係学科も大人気でした。田中角栄さんの日本列島改造論の頃です。
今大人気の医学部は医者の息子かよほで熱意のある人しか進学しませんでした。私立医科大学などは、同窓会の推薦があって親がそこの大学の卒業生なら誰でもはいれるとうわさされた時代です。歯学部も同様でした。公立の歯科大学でも同窓会の推薦があって新聞沙汰になったほどです。
そもそも看護や衛生検査などは学部としてはほとんど存在せず専門学校で養成していました。次が電気・電子関係の学部人気の時代です。文系では経済関係学部の全盛時代です。
そうこうしているうちにバブルの時代で高度成長は頂点を迎えとうとうバブル崩壊の時代を迎えます。文系では経済関係学部の人気が一気に下落しました。逆に公務員人気から法学部人気がすごかったです。高度成長期には公務員は人気がなかったので、文系でも法学部は不人気でした。
公務員バッシングがひどくなり、法学部人気も衰退しました。そう言えばバイオ関連がはやされ農学部や理学部の生物学科が人気になったこともあります。
そして現在は医療系全盛時代です。その前に歯学部人気が高まった時代もあります。これも歯科医過剰時代を迎えて終わりました。今はコンビニの数より歯医者の数の方が多いと言われるほどです。
整体関係の施設も雨後のタケノコのように増えました。この分野はもう将来性がなさそうです。介護保険が始まった頃介護関係の専門学校が増えましたがこれも終わりました。外国人留学生特に中国人留学生が増えた時代日本語学校が増えましたがこれもダメです。
ただいつの時代にも人気が一定な学部もあります。時代の流れに左右されにくいのです。学部の性質上本当にやりたい人しか来ないのです。文学部と理学部です。この二つの学部は就職にもっとも不利なのに一番勉強するのです。
文学部でも英文や国文などはそうでもありませんが、歴史や哲学などは本当にその分野が好きな人しか来ません。国文でもおじさんの専攻した国語学(文法学)などもそうです。理学部でも生物や地学などは就職にそれほど有利とも思えません。
今は教職関係(教員採用)が少し増えたので何とかなっているようです。医学部人気もまもなく医師過剰時代が来るでしょう。人口減少や都市集中となると都会で医者をするのも大変になってきます。それに社会保障費の増大から医療報酬の引き下げなどという事態となったら医者も大変です。
まあおじさんは経済学部と文学部どちらにするか選択に迷いましたが自分がその時代に流されないで自分がやりたい道を選んで良かったと思います。次にどの学部の人気がでるか全く不明です。
時代が人気学部を作りだしていくのですから。明日はツマクマのお伴です。