新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

病院の予約時間論争について

今日も一日雨でした。途中雨が小雨になったこともありましたが、基本的に強い雨が降り続きました。午後からは雷も鳴ったりして大変です。

 午前中はツマクマの所用のお伴をし、午後からはツマクマの友人の家で昼ごはん(天そば・・ざるそばプラスてんぷら)を御馳走になりました。ツマクマの友人は独身で、先ごろもドイツに旅行に行ったようです。その話を聞いて帰りました。

 株価はちょい安で引けたようです。さすがに15500円までは簡単に行きそうもありません。おじさんの持ち株も全て下落です。売却益を出すまでまだまだ時間がかかりそうです。おまけに上げ100日下げ3日と言われるように、下げる時は早いので、一旦下げ出すと元の買い値に戻ってしまいそうです。

 さて最近ブロゴスなどで、病院の予約時間が守られないことについて、けしからんという投稿がありました。おじさんも病院での予約時間が守られない経験があります。

 以前は3時間待ちの3分診療とまで言われたものです。今はさすがにそんなことはなさそうです。特に病院で調剤をしていた頃は診療で待たされ、支払いで待たされ、薬で待たされたものです。今は支払いもコンピュータ処理で早くなり、病院によっては会計も自動処理になっています。

 調剤も薬局を自由に選べるので早くなりました。最後の診療についてです。投稿された方はビジネスでは約束の時間を遅れることなどあり得ない、ビジネスパーソンにとって時間はお金と同じなのだと書いておられました。

 これを見て、ビジネスになじまない分野もあるのだと思いました。それが医療や教育分野です。塾などは時間を売っていますが、公教育ではそうではありません。教育分野も予約時間が守られない例です。

 家庭訪問などもそうですが、それ以上に保護者面談などは予約時間があってないようなものです。診療現場や教育現場でなぜ時間が守られないのか、それは医者や教師にビジネス感覚がないからではないのです。

 医療現場や教育現場では事前に予想できないことが沢山あるからなのです。ビジネス現場では事前に計画を立てそれに従って行動します。それに時間内に仕上げていくらの世界です。納期などがその典型です。

 医療や教育現場では、いつまでにこれこれのことをやり遂げますと言えないのです。刻一刻と状況が変化しそれに対応しなければなりません。医療現場でも、診断する患者さんの過去のデーターはあります。しかし、今日検査したら予想外の結果が出たり、診断の途中で患者さんから「今まで言わなかったが実は」という話がでたりします。

 学校の面談の場でもそうです。教師が話した後突然「実は最近うちの子が○○と言っているのですが」と切りだされ、○○が実は重大な問題を抱えていることがあるのです。それを時間ですから又別の機会になどと言ったら絶対にその保護者は教師を信頼してくれなくなります。

 話というのは中断すると次に話を聞き出すのが難しくなります。ですから、次の方が待っていることを知っていても聞かなければならないのです。次の方の話が短ければ時間調整ができますが、そうはいきません。

 医療現場の場合、高齢者などは医者の質問にとんちんかんな答えをすることもあります。何度でも聞きなおしたりしなければならないことがあります。ビジネスの場合、要領の悪いビジネスパーソンは仕事からはずされるでしょう。

 それにそもそもとんちんかんな受け答えをしたり、事前の連絡もなくその場で突然重要な話をしたりしません。
「病は気から」と言われるくらい病気と気持ちは不快関係にあります。「ビジネスは気から」とは言わないでしょう。ビジネスはドライなものです。

 ビジネスは合理の上に成り立っています。しかし、医療や教育は合理の上には成り立っていないのです。医療で言えば「そんなことをしたら病気が悪くなりますよ。」と言われてもやめない人がたくさんいます。ビジネスなら、「そんなことをしたら取引を中止します。」と言われてそれを続ける人はいないでしょう。

 教育でも「お前の勉強態度だと落第するぞ。」と言われてもそれを改めない人も大勢います。「お前の学力ではそこを受験しても無駄だ。」と言っても受験する人がいます。

 このようにビジネスの世界と医療や教育の世界の論理は全く別のものなのです。ですから予約時間を厳密に守るというのは無理です。どうしても予約時間を守ってもらいたいなら、自分専用の医者を雇うか、自分専用の病院を作るしかないでしょう。

 メニューを診療室の壁にはれという意見もありましたが、医療における料金は千差万別です。検査内容の千差万別だし、薬にしても同じ病気でも違ってきます。ちなみに中国では医者のランクによって料金が違うので、顔写真入りで診療室に料金表を貼り出しています。

 安い料金でも腕のいい医者もいれば高い料金でも腕の悪い医者がいるとは思うのですが。ついている役職で料金が違うようです。医師ー主任医師ー部長医師といった具合です。

 明日も雨のようなので家で過ごします。