新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国との経済連携を進める欧州

沖縄は暴風雨とのことですが、おじさんの地方は一日曇りから晴れでした。明日午後以降雨となり木曜日に台風が接近するようです。

 今日は久しぶりの晴れ間が出たのでたまった洗濯物を干したり、閉め切っていた部屋の掃除などで一日終わりました。株価の方は一次100円以上値下がりした後10円程度の値上がりを挟んで60円程度の安値で引けました。

 昨日書いた通り日経平均15500円の壁は厚そうです。対ドル相場も102円を割ったまた101円台に戻しました。これも105円の壁が厚くそれどころか101円から102円のボックス相場になっているようです。

 これでアメリカの金融当局が利上げに踏み切れば史上最高値を更新しているアメリカの株式相場は一気に値下がりに転じる可能性があります。そうなれば円高株安へと秋以降進む可能性もあります。

 さて今日は昨日のテレビニュースでも報じられていたドイツ首相の中国訪問について書きます。今日本のマスコミやブログでは中国経済崩壊論が出ています。おじさんは取りあえず中国経済が崩壊するとは思っていません。

 それはおじさんだけでなく欧州各国の首脳もそう思っているようです。6月にはマスコミの顰蹙を買った中国首相のイギリス訪問がありました。エリザベス女王への拝謁を強要したとの報道がありました。けしからんというのが普通の意見ですが、逆に言えば中国の強引な要望をイギリスが飲まなければならないほど中国経済への依存が強いということです。

 中国が世界中で嫌われているのは事実でしょう。日本の経済成長期にはエコノミックアニマルと言われ、海外旅行ではノウキョウさんの赤ゲット旅行が顰蹙(ひんしゅく)を買いました。それまで貧しかった国が経済成長する時期にはよくみられる風景です。

 今中国人が電気製品などを買いあさっていると言われますが、かって日本人もフランスなどに行ってバッグなどを買いあさったものです。ところで、ドイツのメルケル首相の中国訪問ですが、彼女の中国訪問は就任以来7度目なのだそうです。

 ところでかって三国同盟を結んだドイツの首相が日本を訪問したのはいつのことでしょうか。何と福田首相の時代洞爺湖サミットで日本を訪問したので最後なのだそうです。もし中国経済が崩壊するのが事実ならイギリスが中国首相をエリザベス女王に会わせたりしないでしょう。

 ドイツの首相も日本をパスして中国を訪問したりしないはずです。6月にはイタリアの首相も訪問しています。日本の安倍首相は世界中を訪問しパプアニューギニアまで訪問していますが、日本への欧米の首脳の訪問は少ないようです。

 少なくとも中国ほどではありません。欧州各国は中国への売り込みを狙っているのです。保守派の論者の中には日本が中国から手を引いたら中国経済は破たんするとの意見もあります。今回のドイツ首相の訪問を見ても、もし日本が中国から手を引いたらそのあとを喜んで欧州各国が埋めるでしょう。

 自動車などではドイツのVWが中国で圧倒的なシェアーを持ちます。信頼度抜群です。日本のトヨタなど問題になりません。西安のタクシーは全てVWでした。おじさんの街のタクシーはちなみにスズキでした。中国の警察車はほとんどVWでし。

 警察なのに国産車を使わないところが中国的です。フランスのプジョも良く見かけました。日本ではほとんど知られていないチェコのスコダもありました。スコダは日中戦争当時日本軍も奪って使用したチェコ式機関銃を作っていた会社です。

 チェコ式機関銃はその性能で中国中に知られていたので、その会社の作った自動車が使われているのです。GMの自動車も良く見ました。キアの自動車もあります。

 トヨタや日産が撤退したら今書いた会社が両社のシェアーを奪うだけです。人民元を国際化する動きも盛んです。金融の中心であるイギリスの場合それを狙っているようです。(今日の朝日新聞にもそう書いています。)このことはおじさんも以前書いたことがあります。

 ちなみに 朝日新聞の記事によれば「6月にロンドン・フランクフルト・パリの各市場で人民元の決済ができるようにすることを決めた。中国との取引を中心にと意気込む欧州各国をしたたかに競わせ、人民元の取引を増やそうとしている」とあります。

 韓国も中国との人民元の決済を進めているようです。反韓反中あるいは嫌韓嫌中のマスコミ報道や出版物が増加していますが、欧州は日本と全く違った動きをしています。

 日本の出版物やマスコミ報道、ブログなどを見るのと現実の動きとは随分違います。日米戦争の際もこんなだったのでしょう。アメリカ何するものぞをいうマスコミ報道が流れるなかで開戦に踏み切ったのでしょう。

 ネットのニュースを見るだけでは本当の世界の動きを知ることはできません。新聞のちょっとした記事の中に思いがけない大きな流れが見いだせるのだと思います。

 以前書いたように情報機関の仕事の大半は公開された情報の分析です。ただ自分に有利な情報だけを収集しても仕方ありません。自分に不利な情報をどう受け入れていくのかが課題だと思います。

 明日は台風が接近するようなので大人しく家で過ごします。