新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

スタグフレーションの予感

今日は午前中は曇っていましたが、午後から晴れてきました。午前中は農協の売店に野菜を買いに行きました。ここの野菜は地元の農家の野菜なので安くて新鮮です。午前10時の開店なのに行列ができています。

 そのあと前立腺の検査に行きました。半年に1回の検査です。そこのお医者さんは愉快な方で今日も病気の話でなく中国の話で盛り上がりました。

 さて日経平均は上昇していました。アジア各国の株価は下がっていた中での値上がりです。このまま一気に上昇するのは難しいと思います。と言ってもおじさんの持ち株で上昇したのは建設株だけです。今日は午後から本屋さんに行きました。ある雑誌にインドネシア経済が後退しているとありました。

 中国からアセアンへと日本企業が投資を移しているようですが、アセアン諸国も右肩上がりとはいかないでしょう。タイの政情不安や先述したインドネシアの経済後退などがあるからです。ベトナム経済もまだまだです。

 アセアン諸国は中国以上にカントリーリスクが高いと思います。(タイの軍事クーデターなど)さて今日は本屋さんで読んだ記事から書きます。今景気回復傾向にあると言われます。確かに企業業績は好調です。それに物価も上昇して来ました。

 政府支持の人はデフレを毛嫌いします。しかしインフレも困ったものです。政府の考えでは異次元緩和でお金が出回って物の値段が上昇し、それに伴って企業業績が回復し、賃金もそれにつれて上昇し経済が活性化するというのです。

 ところが現実になったのは物価上昇だけです。一番大きな原因は円安です。それまで少ない円で買えたものがたくさん円を出さないと買えなくなったのです。とくにエネルギー関連費用が高騰しました。原発を再稼働すれば全て解決という意見もあります。

 しかし、一番審査が進んだ九州電力原発でも年内再稼働は無理だと言われています。その他の原発の場合、もっと遅くなるでしょう。来年内にどれだけ再稼働できるか見通し不明です。

 円安効果で言えば思ったほど輸出効果がでませんでした。円安になれば輸出が増えると主張する人が多かったのですが、今では少しも聞こえてきません。

 問題は円安と消費税値上げで物価が上がったのに賃金が上がらない場合です。まず年金受給者は賃上げと全く無縁です。年金受給者だけで25000万人いるのですから、生活者の相当な割合になります。

 また公務員も今回の賃上げが1,2%ですから消費税値上がり分にも足りません。それにほとんどの中小企業は賃上げなど夢のまた夢でしょう。実際ボーナスが上がった人より同じか下がった人の方が多いという報告もありました。

 人手不足で賃金が上がっているのはアルバイトなど非正規労働者です。時給1000円でも1日8時間働いて8000円です。これで20日働いても16万円にしかなりません。

 人手不足と言っても事務職など人気の仕事はほとんどないそうです。こう考えてくると年金受給者・公務員・中小企業労働者・非正規労働者などには賃上げの影響はないと言うことになります。

 これらをトータルするとかなりの数になるでしょう。これからさらに10%に消費税がなれば、当然物価は上がるでしょう。しかし、消費税が5%から10%に上がるからと言って5%も給料が上がることはありません。

 もし物価が5%以上上がったのに給料が上がらなければ消費者は物を買わない、どこにも行かないという対抗手段を取らなければなりません。その結果消費が減退し景気が後退します。

 景気が後退すれば益々賃金は上がりません。そうなったからと言って消費税を下げるわけには行きません。政府が10%の消費税を元に予算を組んでいるからです。

 スタグフレーションとは不景気の中の物価高です。不景気は仕方がありませんが、せめて物価安にしてもらいたいものです。円安政策をやめるだけでも相当効果があると思います。

 おじさんはスタグフレーションに備えて消費を抑えるつもりです。明日はのんびり過ごします。