新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

時代が個人を呼び出し、個人が時代を作る

今日は一日曇ったり降ったりの天気でした。今日も大阪の方で大雨だったようです。お盆前後からどこかで毎日大雨が降っているようです。今日もツマクマの所用のお供で一日終わりました。

 今日も株価が上がっていたようです。と言っても大商いの株式はあまり聞いたことのない会社のものです。株価が上がれば証券会社の株などが上がるのですが、今回は鳴かず飛ばずです。去年の5月頃は900円以上した野村ホールディングスの株も600円台です。

 持ち株の電機株も建設株も全く動きがありません。9月までこのままで行くのでしょう。個人消費もお盆過ぎからの天候不順でそんなに伸びないでしょう。東京は別ですが、その他の九州・中国・四国・関西・東北・北海道は大雨の影響でさっぱりだと思います。

 消費税8%の時は仕方がないという論調が多かったのですが、物価上昇ほど給与は上がらないようなので、国民は皆困っているようです。これで消費税を10%に引き上げたら、内閣支持率は急落するでしょう。


 さて、今日は今日読み終わった本から書きます。読んでいたのは「スターリン」(中公新書)です。怪物とも鋼鉄の人とも呼ばれます。第二次大戦のカリスマ指導者のひとりです。双璧をなすのはヒトラーでしょう。

 この二人は現代に生まれていたら独裁者にはなれなかったでしょう。世界大恐慌の時代だったからこそまた世界大戦の時代だったからこそ独裁者になれたのです。スターリンの場合、もう少し前に生まれたなら彼はギリシャ正教の司祭になっていたでしょう。

 事実貧しい家に生まれ才能に恵まれた彼はギリシャ正教の神学校に在学していたのです。この当時貧しい農民の子が世に出るにはこの道しかなかったのです。しかし、時代は革命の時代であり、神学校もその渦に巻き込まれ、革命家を輩出するのです。

 ヒトラーも売れない画家でした。もし、激動の時代でなく平和で安定した時代だったら、貧しい画家のまま一生を終えたでしょう。明治の元勲もそうです。激動の時代だったからこそ西郷のような地位の人物も世に出ることができたのです。

 江戸時代中期に西郷が生まれたら平凡な地方役人で一生終わったでしょう。もちろん善政を行い地元の人に好かれたことは間違いありません。しかし、日本を変えるような役割はしなかったでしょう。

 スターリンについていえばもしレーニンが長生きをしたなら、レーニンの補佐役として一生を過ごしたでしょう。秀吉についても同様です。信長が本能寺の変で死なずに長生きしたらその運命は違っていたでしょう。そもそも身分制の固定化した江戸時代に生まれたら、大名どころか武士にさえなれなかったでしょう。

 また家康にしても秀吉より先に死んでいたら江戸時代はなかったでしょう。というより秀頼がもう少し頑張って家康を先に死なせたらやはり江戸時代は来なかったでしょう。

 英雄や独裁者といわれる人は時代が生み出したものです。英雄や独裁者になれる潜在的能力を持った人はいつの時代、どの社会にもいるのでしょう。しかし、ちょうど岩の割れ目から水が噴き出すように時代の割れ目でしかそのような人は世にでれないのだと思います。

 安倍さんが開こうとしている新しい日本は将来どう評価されるでしょう。民主党政権の失敗あるいは野党不在という時代の割れ目で仕掛けてきました。

 それが吉と出るか凶と出るか不明です。ただこれまで現れたカリスマ指導者とは程遠い気がします。ただ時代の流れを強引に変えて日本を漂流させる可能性が強いです。

 明日は結婚式で使った衣類などが戻ってくるのでその整理です。