新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

円相場の将来と経済への影響

今日の株価の方はちょい安でひけました。このところの上げで買い疲れ状態なのでしょう。おじさんの持ち株は電機株の一部を除いてすべて値下がりです。

 円が107円台まで下がって来た割りには株価の値上がりはありません。相場は勢いなので、思いがけず一方向へ進むことがあります。昔円安が140円台まで進んだことがあります。その反動で今度は70円台まで円高が進みました。

 今の調子で行くと年内110円台までありそうです。もしアメリカが来年金利引き上げをすると120円台まで行きそうです。加えてアメリカの景気が回復すると来年末には130円台ということもありそうです。

 以前は円安は日本にとって有利でした。加工貿易を言われて原料を海外から輸入し、それを加工し付加価値をつけて輸出するのです。以前は原料安の製品高でした。その差益が企業や日本にとっての命綱だったのです。

 ところが今は原料高の製品安です。一番大きな原因は中国です。中国がどんどん製品を作って輸出しているのです。人件費や地代などが安い上に技術の差がなくなっています。

 円安が進んでも今の状況では輸出が急速に拡大することもなさそうです。ヨーロッパや中国の経済が低迷しています。グローバル化した現代ではヨーロッパや中国の景気状況が日本にも影響を与えます。

 それに報道されているように円安は大企業には利益をもたらしますが、中小企業には損失になります。理由は先述したように円安は輸出にはプラスだが輸入にはマイナスなのです。安倍さんの円安政策は大企業が利益を出せば、従業員に給料を多く出すことができる。

 そうなれば国内需要ものび生産も増加して良い循環をもたらすというものです。そのためには、円安で輸出が増大することが前提です。もし輸出が伸びないで輸入品の価格だけが上昇すれば、庶民にとって大きな負担になります。

 特に大企業の少ない地方にとって円安は打撃です。農業や漁業にとって原油や飼料などの価格上昇は大きな負担です。円安が作物などの価格に跳ね返ってくるので、賃金が上昇しなければ需要が減少します。

 もし来年消費税が引き上げられた上に円安が120円台から130円台まで進めば生活が大変なことになります。ここまで円安が進むと物価上昇率は5%近いものになるでしょう。しかし、賃金や年金が5%上がるはずはありません。

 庶民は一斉に節約ムードになり国内消費が大きく落ち込むでしょう。利益を出すのは外貨特にドル資産を持っている人だけです。年収400万円くらいのレベルでドル資産をもっている人は少ないです。

 少々ドルをもっているだけでは物価高に対抗できないでしょう。それでも安倍政権を支持する人が減るとも思えません。今はあきらめの境地です。

 明日はツマクマの所用のお供です。今日も一日家事手伝いで過ごしました。