アベノミックスの基本構想
今日は昼間庭の手入れなどで忙しく今ブログを書いています。昨日は株価が値上がりしました。アメリカでは景気回復をはやして株価が値上がりし、円安に振れたようです。
月曜日は200円以上の株高になる可能性もあります。一方アベノミックスについては、失敗だったとの評価も出ています。さまざまなマスコミ報道などでも、かってのアベノミックス期待論から失敗論へと移っています。
おじさんはアベノミックスについては、最初から懐疑的でした。おじさんが思ったのは金利緩和で景気が回復すれば金利が上昇して大変だと思ったのです。今問題になっている円安が日本経済にあれほどの影響を与えるとはおじさんも思っていませんでした。
たぶん安倍さん最初の構想と現実がずいぶん乖離してしまったと思っているでしょう。アベノミックスは三本の矢でたとえられています。最初の異次元の金融緩和は、マネタリストの考えです。民主党政権の時代から、マネタリストの人は、お金をジャブジャブ市場に出せば景気は良くなると考えたのです。
ところが、市場に出回ったお金を設備投資などに企業が使うと安倍さんは思ったのですが、銀行は日銀に預金として積み立て、企業は内部留保に回しました。
ここで予定が狂ってしまいました。次に円安になったら輸出が増大し輸出企業を中心に景気が回復すると安倍さんは考えたのです。しかし、ここでも予定が狂ってしまいました。すでに輸出企業は為替動向に関係のない現地生産を行っていたのです。
もちろん輸出企業は現地企業からくる収益を円に換える際円安のおかげを被り利益を上げました。大企業の製造業だけが円安の恩恵を被ったのです。しかし、大企業でも非製造業や中小企業は円安で大きな損害を被りました。
公共事業も最初はうまくいったのですが、東京オリンピックや復興事業と重なって人手不足や資材の高騰を招き停滞してしまいました。これからも人手不足や資材の高騰は続くでしょうから、公共事業をこれ以上増やすこともできません。
規制緩和は今の状況ではとても無理です。こうして三本の矢にたとえられたアベノミックスはことごとく予想外の出来事によって挫折しています。最後のとどめは、消費税引き上げです。去年はじめの株価上昇などを見て、安倍さんは消費税引き上げに踏み切りました。
消費税引き上げをしてもアベノミックス効果で収入も増加し、影響は少ないと考えたのです。ところが、予想外の円安での物価上昇ほど給与は上がらなかったのです。その原因の一つは正規社員より給与の少ない非正規社員が増加したからです。
また企業は確かに政府の依頼を受けて賃金を上げましたが、政府が予想したよりはるかに低かったのです。今アベノミックスは最大の危機に直面しています。自信満々だった安倍さんにも陰りが見えたきました。
外交でも北朝鮮に振り回され、ロシアはヨーロッパで思いもよらない行動に出て世界中の非難を浴びました。今ではロシアカードを使うことは国民に受け入れられないでしょう。もちろんアメリカやEU諸国が日本の抜け駆けを許さないでしょう。
すでに消費税引き上げについては、野党の民主党や与党でも公明党や自民党の谷垣幹事長などが実施を迫っています。もし引き上げということになれば、間違いなく国民の消費はさらに落ち込むでしょう。今日見たプレジデントの記事などでは安倍さんは追い詰められているとありました。
消費税引き上げは上げても上げなくても安倍さんを追い詰めることになるでしょう。安倍さんに残された時間はほとんどありません。北朝鮮が拉致被害者を帰国させたりすれば別ですが、金書記の動向さえ不確かな状況下で劇的な動きがあるとも思えません。
どうもこの問題も安倍さんは取り上げえにくいようです。去年までの順風満帆がすっかり逆風になってしまったようです。明日は日曜日なので教会です。