新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

景気の「気」が悪いです。

今日も180円ちょいの大幅安でした。一時200円以上の値下がりでしたがさすがに買いが入ったようで、引け値はなんとか200円まではいかなかったようです。

 このところ景気低迷が叫ばれています。消費税引き上げを決定するまで残り2月です。これからの2月で景気が急回復するとは思えません。

 景気は「気」の問題でもあるといいます。その気を落ち込ませることが次々に起こります。まず自然災害です。8月は大雨で消費が減少したといわれます。

 消費低迷の理由として政府日銀が上げています。その後9月に入っても台風が続々きています。台風19号も連休中に来るようです。火山の爆発もありました。これらの自然災害も国民の気持ちを落ち込ませます。

 次は企業業績です。業績を上げているところもありますが、大企業でも非製造業や中小企業は円安のおかげで業績が低迷しています。報道によれば円安の影響で中小企業の倒産が増えているようです。

 さらに大企業でも業績不振の企業が相次いでいます。ソニーに始まり住友商事、イオン、マクドナルドなどです。極め付けは今日のIMFの世界経済見通しです。

 今日の株式市況の下げはIMFショックだともいわれます。朝日新聞の見出しを引用すれば「日本の成長予想0,9%に大幅下げ」とあります。2015年には0.8%まで下がるようです。

 日本人の大嫌いな中国は7.4%の経済成長と予測されています。日本の約10倍の経済成長率です。本屋さんに行くと中国経済崩壊論を主張する本が結構あります。

 しかし、たった0.9%しか経済成長しない国がその10倍の経済成長をする国に向かってお前はもう終わっているというのはちょっと漫画チックな気がします。

 もし本当に中国経済が崩壊したら、7%近い経済成長がなくなってしまいます。中国に自動車を売り込んでいる欧米や日本の自動車会社は恐慌をきたすでしょう。

 世界中が日本の景気低迷を指摘しているのに、日銀だけが「強気の景気判断」をしているようです。その根拠は「株高・失業率改善で自信」なのだそうです。

 その株高はこの二日で大きく落ち込みました。失業率の改善も正規社員でなく非正規社員の数が増大しているだけです。

 日銀とその総裁を推薦した安倍さんだけが景気回復に強気なだけです。国内のサヨクだけでなく、世界的な経済機関であるIMFでさえ日本の経済成長率が2%はおろか1%にも満たないと考えているのです。

 こんな記事を見て経済の先行きに強気になれる人は少ないでしょう。ただIMFも含めて海外は日本の財政赤字を問題にしています。他に例を見ない財政赤字の量です。日本では国債はすべて国内で消化しているからいくら財政赤字になってもよいという意見もあります。

 しかし、株式売買の一番の担い手は海外の投資家です。彼らが株式を売りに出したらあっと今に株価は暴落するでしょう。海外の投資家は日本の個別事情などどうでもよいのです。

 利益が出るかどうかがすべてです。政府が株式を売らないよう海外の投資家に命令したりお願いしたりすることはできないのです。

 案外消費税引き上げに伴う株価の暴落に備えた海外の投資家は株を売り始めているのかもしれません。少しづつ売っていけば、国内の投資家が買い支えるのを見越している可能性もあります。

 そして、最後に大きく売り込んで取りあえず年内の商いを手仕舞うという可能性もあります。そして、底値で買い戻して、来年の値上がりを待つ気なのかもしれません。個人投資家だけでなく、年金も株式を大量に買い込んで大きな評価損を出す可能性もあります。

 以前から書いているように今度値上がりがあったら取りあえず利益の出ている株を処分しようと思っています。