新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

移民問題の難しさ

今日も日経平均が上昇しました。おじさんの持ち株の一部も次第に目標値に近づいています。まだまだ利益は多くありませんが、利食い千人力で、とりあえず年内に一部だけでも売却してもち代にしたいものです。

 ところで以前ほどではありませんが、移民問題がブログなどで取り上げられています。移民問題少子化と結びついています。結論を先に書くならば日本の場合移民を受け入れるのは難しいと思います。現状から考えて日本で移民を受け入れるのは無理だと思うからです。

 ヨーロッパ諸国やアメリカでは移民を多く受け入れています。アメリカの場合、移民を受け入れることが国の活力の源になっています。これを見て日本も移民を受け入れたらという意見が出ているのです。

 ヨーロッパの場合、かって植民地をもっていた関係で、旧植民地からの移民が多いと思います。またフランスのように難民や政治亡命に寛容な国もあります。ドイツでは労働力不足を補うためにトルコなどから移民を受け入れました。イタリアなどのように難民が押し寄せてくる国もあります。

 これらの国は今移民と国民との間でトラブルが多発しています。移民は最初貧しさから逃れたり、自分の能力を発揮したりするために来ます。前者の場合、移民した世代は過去よりはるかに恵まれた生活になりますので移民当初は満足します。

 しかし、生まれてくる子供たちは、生まれた時から周りは豊かなので、豊かさを享受できません。また自分のアイデンティティを持つのも難しくなります。移民後国籍を獲得しても、その出自から移民先の国で良い仕事を見つけるのは難しいでしょう。

 これはそのまま日本に当てはまります。政府は建前では有能な人材を移民として受け入れるといっていますが、本音は労働力不足の解消のため移民を受け入れたいのでしょう。

 まず有能な人材を移民として受け入れるのは困難です。移住先としての日本は有能な人材にとって魅力的とはとても思えません。本当に有能な人材は自由に研究や仕事ができ、それに相応しい待遇が準備されているアメリカに行くでしょう。

 日本のような年功序列前例優先の社会では若い有能な人材を移民として受け入れるのは無理です。問題は人で不足を補うために迎える移民です。今人手不足の業界は労働条件や労働環境が厳しく、それに比べて賃金の低い業界です。(日本からも頭脳流出があります。)

 労働条件や労働環境が良く賃金も高ければ、すぐに人は集まるでしょう。人手不足が叫ばれる現代でも人気の事務職の求人はわずかだそうです。エアコンの効いたおしゃれなオフィスでコンピューターを操作する事務職の人気は高いでしょう。

 もし人手不足解消のために移民を受け入れるならドイツの二の舞になります。移民をどこから受け入れるかですが、介護職員としてインドネシアから受け入れた例が参考になります。この場合はもちろん移民ではなかったのですが、まず日本語の壁がありました。

 さらに介護などの専門用語も大変でした。その上試験に合格しても帰国する人が多かったようです。日本の場合過去に移民を受け入れた経験がありません。移民に近い例として在日韓国・朝鮮人の人がいます。

 日本民族とは違う民族でありながら日本に永住している人たちです。今この在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチが問題になっています。かっては同じ日本人として扱われてきたのにこの状況です。

 在日韓国・朝鮮人の人は日本語を流ちょうに話し、宗教的にも仏教であり、儒教という日本人と同じ道徳観をもちながら、厳しい言葉にさらされています。先日おじさんのブログにも読むに堪えない差別的な書き込みがありました。

 外見も言葉も同じであっても、厳しい差別にさらされています。肌の色が異なり言葉も十分話せず文化も大きく異なる移民を日本人が喜んで受け入れるとは思えません。

 日本語に一番近いのは中国語です。ですから移民としては中国から受け入れるのが一番有利です。日本語のほとんどは漢字で成り立っています。おじさんも中国語を一度も学びませんでしたが、中国のテレビドラマのテロップを見て大体理解できました。(ちなみに警察・消防・司法・検察は中国語でも同じです。)
 
 韓国語はハングル文字なので、何が書かれているか全く分かりません。中国の簡略体はなれるとそれほど難しくありません。

 ところが今日本人が一番嫌っているのが中国人です。韓国の場合も文構造が日本語に似ていると聞きます。この2国からの移民が一番日本の文化や社会になじみやすいのですが、この2国が日本で一番嫌われているのですから移民は全く無理です。

 イスラム文化圏のインドネシアや文字が全く日本語と異なるタイなどからの移民など考えられません。ただどの国であっても日本人の価値観や行動様式と全くことなります。

 そう考えると日本で移民として受け入れられそうな国はなさそうです。移民については鎖国状態にし、次第に老いて社会がしぼみながら衰退を待つ方がよさそうです。

 少なくとも在特会と仲よくする閣僚がいる現代では移民は無用の摩擦を起こすだけです。明日は畑仕事で忙しいのでブログを書けないかもしれません。