「ラオックス」の年初来高値と中国経済崩壊論
今日は円安が一服したので日経平均は140円ちょいの値下がりでした。さすがに威勢よく上げたので一服というところでしょう。アベノミックス発表の時はもう値上がりが持続し、世間も盛り上がったものですが、二番煎じのサープライズでは効果も知れています。
おじさんの持ち株も当然今日は全滅です。さて、ちょっと面白い傾向が見られたので書きます。世間では中国経済崩壊論あるいは中国崩壊論が盛んです。
北朝鮮崩壊論はずいぶん前からあったのですが、中国経済崩壊論は中国で不動産バブルがはじけて、それに伴い中国経済は崩壊するというものです。中国経済が崩壊すれば日本に買い物に来るどころではありません。中国にとどまって資産を守るかアメリカへの亡命あるいは逃亡を考えなければならないはずです。
のんびり日本で買い物などしている暇はありません。もちろんフェイントで、実は大変なんだけれど、それを悟られまいと日本でのんびり買い物をしている振りをしているという、うがった見方もできます。
この会社は経営不振で以前中国資本に買い取られたと思います。サイトを見ても中国人観光客相手に品物を売って商売をしているとあります。
つまり中国人観光客が増えてどんどん買い物をしてくれればこの会社の業績が上がるし、買い物客が減少すれば業績は下がります。業績が上がれば当然株価も上がり、業績が下がれば株価は下がります。
ところで、今日の東証での出来高4位がこのラオックスだったのです。この会社は東証2部の会社です。ご存じの通り、東証2部の会社の出来高はそれほど多くありません。日によっては商いが成り立たない会社もあります。
それなのにこの会社は出来高4位なのです。それだけでなく年初来高値をつけています。と言っても今日の終わり値は234円ですから、たいした値段ではありません。しかし、年初来安値が42円ですから、その値上がり率は6倍近くになります。年初来安値は5月のことです。
この半年で大変な値上がりをしているのです。つまり、中国からどんどん観光客が来て買い物をしているのです。去年あるいは今年前半まで中国人観光客の減少が目立ちました。しかし、円安が進行して再び中国人観光客が増加しているようです。
つまり中国人の懐はそんなに厳しくないということです。おじさんが中国にいたころ1元は15円ちょいでした。それが今では18円を超えています。単純計算で1万元だと以前は15万円だったものが今は18万円になるのです。
3万円の差益は大きいです。結構よい買い物ができます。まあ日本に来る観光客のこずかいが1万元ということはないので、以前(3年前)と比べても中国人観光客の買いっぷりは結構なものだと思います。
中国人の購買力は決して落ちてはいません。前述したように、中国経済が崩壊すると思ったら日本でのんびり買い物などできるはずがありません。元の価値が高くなったので、さー日本で買いまくるぞと考えているのです。
日本のマスコミ報道は、読者の要望に沿って材料を集めてきます。中国の良い点・強い点を取り上げても売れないからです。日本の読者は中国の悪い点・弱い点を求めているのです。
おじさんの生活実感と日本のマスコミ報道の落差は余りに大きすぎます。なかなか等身大の中国像というものは日本にいては見えないものなのです。(例 中国のとある地方都市の公園で紅軍・・共産党軍の活躍の踊りを庶民が喝采をしながら見ていました。日本では庶民は共産党が大嫌いなはずですが。)
明日も忙しいです。