拉致問題解決の困難さ
今日の株式市況は87円の値上がりでした。しかし、去年のアベノミックスの時の熱気はありません。株高の原因である円安が必ずしも国民にとって利益になるとは限らないことが明らかになったからでしょう。
今回の追加緩和の恩恵を被るのは輸出産業とドルや株をもっている人だけです。中小企業や年金生活者、生活困窮者には全く無縁のものです。
いつも株や経済の話ばかりではつまらないので、今日は外交ネタです。今日のニュースを見ると韓国の報道機関が拉致被害者の一人が死亡し、それについて政府が否定したニュースが出ていました。
これは行く前から当然わかっていたことですが、安倍政権にとって拉致問題は重要な政治課題なので、行かざろう得なかったのです。北朝鮮からすれば、日本側が来なかったたら日本側の不誠実を主張することができますし、来たとしてもいくらでもはぐらかすことができたのです。
拉致問題とはちょっと異なりますが、戦時の捕虜送還問題も難しいところがあります。ベトナム戦争でも北ベトナムがまだアメリカ人捕虜を隠していると長期間にわたって言われてきました。古代の戦争である白村江の戦でも日本人捕虜の帰還には相当年数がかかったようです。
しかし、日本の世論を激昂させただけで逆効果でした。おじさんは、北朝鮮が完全に拉致被害者の情報を握っているかについても最近疑問を持ち出しました。今の政府が知らないうちに闇から闇に葬られたケースもあるし、事実を把握していても、とても日本側に言えないようなケースもあると思います。(すでに処刑されたりなど)
また日本側が提示している拉致被害者とされる人の中には本当は拉致被害者ではないケースもあると思います。もし北朝鮮が知っている限りの情報を示しても、いやまだあるはずだと日本側から詰め寄られる可能性もあるでしょう。
つまり、この問題は完全解決の道はほとんどないのです。仮に北朝鮮が崩壊したとしても、北朝鮮の担当者は拉致に関する証拠をすべて破棄するでしょう。ちょうど終戦時に機密書類をすべて焼却したようにです。そうなれば、完全に解決は不可能となります。
おじさんもどうすればよいのか分かりません。時間が経過すればするほど事実が分からなくなるはずです。事情を知っている人間もこれまでの粛清や高齢などで死んだ者もいると思います。
日本が拉致関係者の処罰を要求すれば、関与した人間はますます口を閉ざし証拠隠滅をはかるでしょう。結局この問題は時間の経過とともに歴史の中に埋もれてしまうかもしれません。
明日は庭の整備をします。