総選挙の総括ー真理は細部に宿る
選挙から3日たった今頃になって選挙を総括するのも妙な話ですが、このところ選挙どころでない世界経済の動きがあったので、今頃になって総選挙の結果を総括しています。
タイトルにも真理は細部に宿ると書きましたが、それは総選挙にも当てはまります。ところで一番敗北したのはどの党でしょう。そうです、次世代の党です。ここは自民党以上に保守的なグループです。この党が壊滅状態になりました。
その象徴が東京の選挙区にでた元自衛隊の高官です。公明党を潰すと標榜したのですが、つぶされたのはご自分でした。選挙区では最下位でした。都知事選の時は数十万票もとったのですが、すでに時代は変わっていたのです。
国民は今以上の国政の保守化を望んでいないことの象徴です。次世代の党を象徴する石原元議員も引退します。次世代の党はネット右翼と呼ばれる層を支持基盤としたようですが、結局ネットの世界と現実の世界のギャップを見極められなかったようです。
中央に対する地方の反乱ともいえるでしょう。今回の総選挙で勝利したのは共産党です。ほぼ議席を3倍にしました。反自民の票を共産党がさらったともいえるでしょう。もし共産党が立候補しなければ、民主党や他の野党が当選した可能性の選挙区が結構ありました。
最後に投票率です。有権者の52%しか投票しませんでした。これは民主党の準備不足もあります。まさかこの時期に総選挙があると思っていなかったのでしょう。解散は内閣の専権事項なので、油断大敵というところです。
となると基礎票あるいは組織票の多い自公と共産党が議席を占めるということになります。今回の総選挙後まず民主党の党首選挙があります。海江田さんでは党の顔になりにくいです。やはり党首はある程度のカリスマ性が必要です。
来年の景気状況が次の参院選の行方を決めることになるでしょう。明日の相場(株式・外貨)が注目されます。