新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

地域再生は可能かー暗い未来

今日も日経平均は10円ちょいの値上がりでした。ちょっとでも値上がりすることに価値があるのでしょう。ついでに対ドル円も少しですが円安になりました。

 さて自民党が圧勝したので、次の国会には地方創生に向けて法案が出てくるのでしょう。これまでの歴史を見ても繰り返し地方再生が言われましたが少しも地方の衰退は止まりません。

 地方の衰退はいわゆる田舎だけではありません。おじさんの住む町でもかって新興住宅街として栄えたところです。そこの商店街もかっては賑やかだったのですが、ほとんどシャッター街になってしまいました。市内の中心街にある商店街だけがやっと残っているだけです。

 おじさんの町はかって企業城下町として栄えていましたが、その企業もほとんど撤退し人口減少が続いています。市内には国立大学・公立大学・私立大学などがあるのにです。

 おじさんの県では県庁所在地だけが人口増加です。県庁所在地には他の県からも人が集まります。そこには繁華街もそろっています。

 若者はやはり自然より賑やかなところが好きです。都会に人が移る一番の理由は就職・進学です。地方には安定的な就職先はありません。大企業の工場もどんどん移転しています。

 おじさんの町にあった大手電機メーカーの工場も数年前に移転しました。かっては建設業が地方の雇用を支えていましたが、今は見る影もありません。地方最大の雇用先は今介護です。

 老人ホームはどこに行っても立派です。その老人ホームも間もなく地方から高齢者がいなくなれば閉鎖になるでしょう。

 農業も輸出を目指せということですが、農産物を安定的に輸出するのは難しいです。相手先の国で販路を見出すのはとても難しいです。工業製品でも販路を見出すのは難しいです。農産物は価格が低いので利益を出すのも難しいでしょう。

 地方を行く番組を見ると元気な高齢者が映し出されます。逆に言えば思い病気の高齢者は地方には住めないのです。車がなければ地方では買い物難民になります。病院に行くこともできません。

 とくに重い病気の場合最低でも県庁所在地の病院でしか治療できません。急に病気になっても救急医療は都会でしか無理です。

 今急速に耕作放置の農地が増えているそうです。また地方では空家が激増していえます。おじさんの家の近くでも空家が増えています。少し条件が悪いと売りたくても売れないようです。

 時々家族で地方へ移住した話が報道されます。しかし、そこで生まれ育った子供も進学や就職で都会に出て行くと思います。

 地方に企業が進出することは難しいと思います。世界中消費地の近くに工場を立地しています。輸送コストを考えれば地方で生産するより都会の近くで生産する方が有利でしょう。

 結局次第に地方は衰退し都市に人が集まることになりそうです。広域合併で何とか自治体を維持するしかないでしょう。県内が数個の市にまとめられる時代が来るかもしれません。

 もちろん移民政策を変更すれば状況は変わります。農村にも多くの移民がやってくるでしょう。さらに耕作放置地も移民がいくらでも入るでしょう。

 しかし、そんなことになれば農村共同体はめちゃくちゃになるでしょう。異文化との文化摩擦も大きくなります。まあそんなことになるとも思えません。

 いくらお金をばらまいても地方を再生できないでしょう。日本全体が縮小する中、人口増加の可能性はほとんどありません。まあ、団塊の世代が世を去るころは急速な人口減少になるでしょう。

 明日は長女一家とクリスマスをします。