新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

2015年の相場はどうなる。-官制相場の危険性

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて今年がどんな年になるかについて書きます。まずアベノミックスがどうなるか決まる年です。

 アベノミックスは3年目に入ります。円安株高がアベノミックスの最大の評価です。円安株高はセットになっています。円安から円高に振れれば株安になります。逆に株安になれば円高になるのです。

 株式相場について言えば今投資家は政府日銀が株を買い支えると信じて株を買っています。またもう一つの円安についてもアメリカの景気回復で金利引き上げが現実のものとなっていることから今年も円安が続くと考えられています。

 さらにインフレ率がそれほど上がらなかったら日銀は再度追加の金融緩和政策を打ち出すとも考えられています。以上の点ですべて今回の相場は政府主導のものだと分かります。

 安倍政権が今回の総選挙で信任されたのですから、取りあえず上記の政策が継続されると考えられます。そうなれば国内事情で円高株安が起こる可能性は低いです。

 この円安株高の相場が崩れるとしたら外部要因ということになります。外部要因については日本政府も日銀も手が出ません。まず注目されるのはアメリカの景気状況です。今以上に景気が良くなるとアメリカの金利引き上げが現実のものとなります。

 アメリカの金融当局も冷静に景気状況を観察しています。下手に金利を上げて景気を冷やすようなことになっては元も子もないことになります。世界経済で今好調なのはアメリカ経済だけです。ここでアメリカ経済がダウンすればその影響は計り知れないものがあります。

 さりとて金融当局がインフレ高進を見逃せばバブルに発展します。それを防止しなければなりません。このあたりの判断が難しいところです。

 アメリカの金利動向はまず日本の相場を左右する大きな要素です。次に原油安です。これは庶民にとっては有難いことですが、インフレを目指す政府日銀には困ったことです。もしさらに円安が進むようだと再度の追加緩和をするという意見もあります。

 相場を大きく動かすのはサプライズです。逐次投入はしないといった日銀がそれをしたのでサプライズになったのです。しかし、一旦追加緩和をすると分かったら次にサプライズはありません。

 金融緩和は回を重ねるほど効果が薄れます。次に日銀が金融緩和をしてもほとんど市場は反応しないでしょう。

 ロシアの金融危機や中国・EUの景気後退も気になります。中国の景気後退から資源安になっています。資源国や新興国の景気後退にもつながるでしょう。


 これらを考えると今の円安株高は薄氷を踏むような状態です。相場の格言に「百人が百人皆買いなら黙って売れ」というのがあります。今証券アナリストの百人が百人皆円安株高だと言っています。

 何回かあったバブルの時、皆まさかこの相場が崩れるなど思いもしなかったでしょう。もちろん相場のことは相場に聞けというのもあります。相場判断は難しいところです。

 円安株高の預言通りなら株式や外貨を持っている人は皆利益が出るのでハッピーです。しかし、一旦円高株安になったら、株式を大量に買い込んだ日銀や年金は大変なことになります。

 山高ければ谷深しで日経平均17000円台が年末には10000円台になることもあります。その時株式を保有する年金は大変なことになります。

 年金財政があやういということで消費は一層減少するでしょう。官制相場はどう見てもおかしいです。市場のことは市場に任せるべきです。と言ってもみんなで安倍政権を支持したのですから、もしアベノミックスが失敗してもその責任は支持した国民が負うことになるでしょう。

 明日から孫たちが来るのでしばらくブログはお休みすることになるかもしれません。