新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

総論賛成各論反対ー国政選挙と地方選挙

今日は久しぶりに株式相場が上昇していました。日経平均で310円の大幅な値上がりです。アメリカの株式相場が値下がりだったので今日も値下がりかと思ったのですが、意外と戻しました。

 さて今日は久しぶりの政治ネタです。国政選挙は与党の大勝利でしたが、地方選挙では相変わらず負け続けています。滋賀に始まり沖縄・佐賀と続きました。

 圧倒的な強さを誇る自公連立政権ですから、何でもありなはずですがそうはいきません。実は自公推薦の候補が敗れた知事選は国政と地方の意識のかい離があったのです。

 それは国政を二分するようなテーマについてです。滋賀では原発再稼働がテーマになりました。政権にとって原発再稼働は悲願です。九州電力原発のように地域が賛成するところも出ています。ながれとして政界や経済界では原発再稼働です。

 しかし、地方によっては原発反対が多数のところもあるのです。また沖縄の場合もそうです。政府やマスコミなどは沖縄の基地移転は安全保障上仕方のないことだとしています。当の沖縄にとっては国政レベルでそうであっても許さないという姿勢なのです。

 今回の佐賀知事選もそうです。農協改革を推し進めるというのは政府の方針です。マスコミも含めて国内全体の総意とも言えます。しかし、農業従事者にとって死活問題です。中央の人間が頭で考えたことと、地元の人間との間に大きなかい離があるのです。

 原発再稼働・安全保障(基地問題)・経済改革そのいずれも総論では国民は現政権を支持しています。しかし、自分の問題となった時大きな反対の流れとなるのです。

 農業従事者にとって労働問題では改革賛成でしょう。しかし、農業問題での改革には反対です。労働者の場合は逆になります。残業手当をなくしたり、健康保険組合からお金を国民健康保険に回すのは反対です。

 一方農協改革や農産物の自由化には賛成です。結局改革という総論には賛成だが、個別の各論になると反対がでるということです。

 民主主義国家であるかぎり、選挙ですべてを決めなければなりません。国政選挙の結果も民意だし、地方選挙の結果も民意です。国政選挙で圧勝したからと言えって地方選挙を無視すると大変なことになります。

 これからさらに地方の反乱が起きるでしょう。中央にばかり目を向けていると足元をすくわれることになりそうです。国政選挙圧勝後のまさかの地方選挙敗北だったので安倍さんもショックだったでしょう。