新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

三度目の正直ー金融緩和の可能性

今日の株式市況は300円以上の上げでした。市場は取りあえずスイスフランショックを織り込んだようです。円も118円台まで円安が進みました。

 ところで先日今市況には地雷が沢山埋まっていると書きました。そのほとんどが国外の事情ですが、日本にも地雷が埋まっています。

 遠い先には日銀の出口政策がありますが、短期的な地雷としては再度の金融緩和があります。初回は黒田総裁のいう異次元の金融緩和です。

 次がハロウィンショックと呼ばれた11月の突然の追加の金融緩和です。黒田総裁は逐次的な金融緩和は行わないと言っていたのに11月に突然追加の金融緩和を行ったのです。

 今回のスイスフランショック同様金融当局の突然の政策変更に市場が振り回されたのです。あの時は逐次投入はしないという黒田総裁の言葉を信じたため市場はショックを受けたのです。

 三度目の正直の次回の金融緩和はあって当然ということで受け入れられるでしょう。前回の金融緩和は消費税引き上げの援護射撃のつもりだったのでしょうが、安倍さんに裏切られてしまいました。

 政府日銀は取りあえず一体となってデフレ解消逆に言えばインフレ政策を推し進めています。しかし、今のところ日銀が期待したほどインフレが進んでいません。

 次回の追加金融緩和はあるのか注目されるところです。もしあるとすればどんな時でしょう。もちろん、おじさんも次回の追加金融緩和を予想するくらいですから投資家もそれを予想しているはずです。

 おじさんの考えでは次回の追加金融緩和があるとすればアメリカの通貨当局が年内の金利引き上げ延期を表明した時でしょう。

 今の円安はアメリカの金利引き上げ予想をもとにしている部分があります。通貨の差は金利差に比例します。もちろんその国の経済状況が悪ければいくら金利が高くても通貨には反映しません。

 ドルのように経済が回復して出口政策として金利引き上げをするとなると安全かつ有利な通貨としてドルが今以上に買われるでしょう。今も金利引き上げを予想してドルを買っている向きもあります。

 逆にアメリカが金利引き上げを延期し来年以降実施と表明すれば、一気に失望のドル売りが出るでしょう。円安イコール株高ですから、円高となれば株価も下落します。

 日銀も年金も株を大量に買っているのですから何より円高株安を避けねばなりません。そこでアメリカの金利引き上げ延期に合わせて追加の金融緩和を行うはずです。

 そうして円安株高を維持しようとするでしょう。しかし、金融緩和の手段もだんだんなくなってきています。三度目までが限度です。それ以上追加の金融緩和を行えば中央銀行としての信頼に疑問符が打たれます。

 アベノミックスにともなう異次元の金融緩和からすでに2年経過します。3年目が最後でしょう。今年いっぱいそれなりの成果が出なければアベノミックスは失敗ということになります。

 来年の秋にはいよいよ再度の消費税引き上げを発表しなければなりません。そうでなければ2017年からの消費税引き上げに間に合わないからです。

 今年は年初から株価も乱高下しています。まだ年初から1月も経過していないのにです。今年がどんな年になるのか全く見当がつきません。海外の情勢があまりに不透明だからです。

 明日からの相場(株式・外貨)が注目されます。