新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日米株価かい離の理由

今日も日本の株式市場は20円の値上がりでした。アメリカの株式相場が290ドルちょいの大幅安だったので、今日は寄り付き下げで始まりました。

 その後下げから上げに転じ高値引けにはなりませんでしたが、20円ちょいの値上がりで引けました。今までならアメリカの株式相場が290ドルちょいも下がったら日本の株式市場は間違いなく100円~200円くらい下げたでしょう。

 ではなぜ今日はアメリカ市場の下げ日本の市場の上げと株価がかい離したのでしょう。おじさんはやはり日本の株式相場が日銀や年金の官製相場になっているからだと思います。

 今安倍政権は中東人質問題で大変な状況です。そんな時株価が大きく下落すれば政権にとって打撃になるでしょう。政府とタッグを組んでいる日銀も年金もそんなことは許されません。

 それにアメリカの株式相場は伸びきった風船のように限度まで上げてきています。原油安でシェルオイルにも陰りがでています。また金利引き上げについては、以前は年内はないのではという意見もあったのですが、どうも夏から秋にかけて実施が確実視されています。

 おじさんも最近のサイトの意見などを見ると金利引き上げは間違いなさそうです。金利引き上げは株式相場にはやはり打撃になります。株式相場から債券相場にお金が流れますし、お金を借りて株式投資をしている人にも影響があります。

 逆に日本の場合原油安は企業業績に良い影響を与えます。今電力会社(中部電力は業績向上の見通し)の株式が値上がりしているのも、輸入原油などが下がっているからです。運送業などにも良い影響を与えます。企業全体に輸送コストや電気料金にも原油安はよい影響を与えるでしょう。

 以上述べたことを考えれば今日の日米の株価のかい離も理解できます。何と言っても政府日銀が株価を下げさせないという強い意志をもっているのですから、相場が大きく崩れることはなさそうです。

 逆に政府日銀の力をもってしても株価が下落するような事態になれば、日銀や年金は膨大な損失を被ることになります。株価は故郷に戻るといいます。数年前まで日経平均7000円台の時代もあったのです。

 今の株価水準が永遠に続くとも思えません。どこかで官製相場が破たんする可能性もあります。治に居て乱を忘れず・災害は忘れた頃にやってくるということも忘れてはなりません。

 事実資源で大儲けした商社は資源で大損失を出しました。(住商・丸紅)一番の強みが一番の弱みになることは世の常です。今相場の強みの政府日銀の後押しが弱みにならないとは言えません。

 明日の相場が注目されます。