新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

銀行株値上がりの理由

今日は日経平均17円安で引けました。一時100円以上の値下がりだったので、結構値を戻したと言えるでしょう。これまでは円安株高がセットになっていたのですが、今は円高でも株高になるようです。

 このところの相場でちょっと面白い兆候に気が付きました。以前から書いているように、このところ特定の業界の株全体が上がることはありませんでした。

 以前は株の含み益をはやして損保株全体が、電機製品の輸出好調なら電機株全体が値上がりしたことが多かったです。所謂テーマで買っていたのです。

 今は同じ業界でも企業ごとに収益に差が大きいので、そんなことは減りました。ところが、先日から銀行株が一斉に値上がりし始めたのです。

 長い間銀行株は値動きの少ない業界でした。銀行というのは突然利益が上がるものではありません。銀行の主要な収益源は企業への貸し出しです。

 今はどの企業も設備投資をしていないので(先日発表のGDPでも設備投資の伸びはほんの少し)貸出先も増えないはずです。おまけに住宅ローンも今の住宅着工数から考えても伸びていないはずです。

 では、なぜ今銀行株が値上がりするのでしょう。事実おじさんが利回り2%で狙っていた地味な地銀も年初来高値を更新していました。

 一つは今国債相場で金利が上昇しているのです。国債を沢山抱えている銀行にとって金利上昇は金利収入の増加になります。ただ、金利上昇というのは手持ちの国債の値段が下がることでもあるので、簡単に喜べない面もあります。

 今日の国債は何とか無事引き受けを完了したところで、取りあえず国債価格の急激な下落は止まったようです。サイトでは国債ミニバブルの終焉という声もあります。

 ただ国債相場は日銀の動向しだいで変化しますので、何とも言えません。案外春にサプライズの金融緩和政策を打ち出すかもしれません。中央銀行のサプライズの金融政策はスイスの例で分かるように影響が大きすぎるので、スイスの例を見て日銀もサプライズの金融政策は控えるかもしれません。

 もう一つはしばらく他の業界に比べて安値に置かれている銀行株に買いが入ったという見方もできます。ただこれは、よく言われるように、大型株が動き出したら相場は終わりという格言通りなのかもしれません。

 おじさんの経験でも地味な株が動き出したら相場は終わりのようです。バブル崩壊直前動いたのは電力株と鉄鋼株です。おじさんもその時の電力株を今でももっています。(今500円の東電が5000円以上したのです。)

 今は原発再稼働ができないので、電力株が動くことはありません。鉄鋼株もすでに動いたので、残っているのは銀行株くらいでしょう。

 節分天井彼岸底の相場格言もあります。日経平均18000円にタッチしたところで、下へ行って来い状態になる可能性もあります。とりあえずギリシャ問題だけはどうなるか目が離せません。