新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

AIIBへのイギリス参加の波紋

 今日は意外なニュースを見たのでそれについて書きます。AIIBとはアジアインフラ投資銀行の略称です。この銀行は中国が音頭をとって成立を目指す銀行です。

 アジアにはアジア開発銀行がすでにあって、それ以外に世界銀行などもあります。全者は日本が中心となり、後者はアメリカが中心となっています。

 中国にとってはすでにあるアジア開発銀行や世銀は影響力を使えないのです。それでアジアインフラ銀行の設立を目指しているのです。今のところ主要国の参加表明はありませんでした。ところが今日の新聞報道によれば、イギリスが参加表明をしたようです。

 イギリスはアメリカの意向通りにはしない面があります。特に国際関係においてです。かってはアメリカがまだ国交を結ぶ前から中国を承認しました。日本では余り知られていませんが、北朝鮮とも国交を結んでいます。

 おじさんも以前書いたことがありますが、14年にロンドンでの人民元の取引を拡大したりしています。日本では中国崩壊論が盛んですが、イギリスを含む欧米諸国はそんなことを全く考えていません。

 イギリスが中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加するとなるとイギリスのライバルであるドイツも参加の動きをするかもしれません。これも以前書きましたが、中国とドイツは戦前から仲が良いのです。

 中国のパトカーやタクシーはドイツ車が多いです。日中戦争中の中国兵はドイツ兵と同じ手榴弾を投げ(柄の長い物)ドイツ式のヘルメットをかぶりドイツのモーゼル拳銃やモーゼル小銃をもっています。ナチスは中国に軍事顧問団を派遣していました。

 中国の日中戦争時を描いたTVドラマもドイツに好意的です。もちろん一番好意的に描かれる外国兵はソ連兵でなくアメリカ兵なのです。ソ連の軍事顧問団は最低の無能扱いです。イギリス兵もまずまずの描かれ方です。

 イギリスがアジアインフラ投資銀行に参加するとなると、旧英連邦の国も参加しやすくなります。オーストラリアなども参加するかもしれません。それに今急接近している韓国も参加の可能性があると報じられていました。

 アメリカはイギリスの参加に激怒していると思いますが、すでにオバマ政権はレームダック状態なので、聞く耳は持たないでしょう。

 中国がどんなに憎くても経済は別です。中国が世界中から嫌われているのは事実ですが、お金を持っている国は皆好きなのです。

 いま安倍さんは中国包囲網を考えているようですが、逆包囲される可能性もあります。おじさんも3年中国で生活しましたが、日本の報道を見て首をかしげてしまいます。

 日本人が十人くらいしかいない町、それもかって日本軍に数万の市民が殺された町に住んでも反日的な言動は3年間に1回です。逆に中国共産党の懐の深さも体験しました。

 まあおじさんが何を行っても仕方のないことです。マスコミ報道だけを信じていると世界の潮流から取り残されてしまいそうです。自分独自の考えを持つ必要があることを痛感しました。

 明日は教会です。