新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

アメリカ経済後退の波紋

 今日の株価はちょい安で引けました。今日の株価は先週のアメリカ市場の下げなどからか安値が予想されていました。一時は相当な値下がりだったのですが、やはり買いが強いようでそれほど下げませんでした。

 アメリカの雇用統計が市場予想の半分くらいで、相当悪かったようです。アメリカの景気が一段落したことはすでに明らかになったようです。

 アメリカの景気が後退したとなればこれまでのような一方的な円安はなさそうです。そういう点で今回のアメリカの景気後退が一番顕著に出るのは外国為替相場です。

 外国為替相場はいくら金利を引き下げても相手のあることです。株式市場のように日銀・年金・共済組合がドルを買うわけには行きません。

 今の円安はアメリカの金利引き上げを予想してのものです。今4月ですからまず6月の引き上げの可能性はありません。今月中に引き上げを予告しても市場は大混乱になるでしょう。

 それでは秋かと言えば、今回の雇用統計を見ても景気後退は明白です。これまでシェルガスやシェルオイル市場が好調でしたが、原油安の影響で不調になりつつあります。

 おまけに中国を含む新興国EUも日本も需要が相当減少しています。ということは相当な中東の動乱があっても原油高になる可能性がないと言えるでしょう。それどころか、イランと欧米との核を巡る協議が成立すれば、イランは原油市場に復帰するでしょう。

 経済が悪化しているイランとしては安値でも原油を売りたいはずです。アメリカの景気が後退し金利引き上げが来年以降ということになれば、対ドル相場は円高に振れます。

 今日も一時対ドルで108円台になりました。一時は125円どころか130円台まで行くと言われましたが、120円を超えるのも難しそうです。このまま行けば115円まで円高が進み、年末には110円台まで行くかもしれません。

 今は円安の恩恵を被っている輸出産業も逆風が吹くことになります。と言っても少なくとも年内は日銀・年金・共済組合が株を買い続けるでしょう。

 となれば円高株高ということになります。ただアメリカの景気後退がさらに進めば輸出産業にとっても厳しいものになります。どこかの時点で株高の流れが変わる可能性があります。

 今は我慢比べというかチキンレースをやっているようです。どこからの時点で官の買い以上の売りが出れば相場は大きく壊れます。また、官の買いに対する批判も出てくる可能性があります。

 国民の中にも官が株式のような不安定なものを大量に購入することに不安をもっている人も多いです。相場がどんどん下がってきたら、株式購入をやめて、国債に戻せと言う動きがでるかもしれません。

 今の相場は政権の意向が相当強いです。どんな政権でも永遠に続けるわけではありません。安倍政権が後退して別の政権になった時今まで通りの政策を行うか疑問です。

 まだ日本の為替相場も株式相場もアメリカの景気後退を織り込んでいませんが、どこかの時点で織り込むことになるでしょう。先述したいように。官の意向が反映しにく為替相場から影響が出始めると思います。

 取りあえずしばらくは株式相場に注目が必要です。ちなみにおじさんの持ち株は総崩れです。