新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

シニアと投資

 今日はアメリカの株式相場が上昇したのを受けて日経平均は200円以上の値上がりでした。このように株式相場が上昇場面に入ると必ず投資を勧める動きがでます。

 投資を勧める動きはこれまで何度もありました。「銀行よさようなら・証券会社よ今日は」というスローガンが流行ったこともありました。

 最近またこれからインフレになるし、年金も減少するから投資を始めなさいという記事が出回っています。投資は株式投資から外国株投資、投資信託、不動産投資、さらにはワインへの投資まであります。

 特に最近では政府日銀から年金まで投資に参加したので世の中投資をしないと遅れていると思われるようです。そのため退職するまで投資などしたこともない人が投資をしなければ将来困ると思ってしまっているようです。

 おじさんは就職してすぐ株式投資や外貨取引をしました。不動産を購入したこともあります。株式投資は大きな損失はありません。ただ何度も大きな暴落を経験しました。

 投資を勧めるのは株価が高い時です。株価が高い時に買うと損をすることが多いです。投資を始めるのは逆に株価が安い時なのです。ところが株価が安い時には株式投資を勧めることはありません。

 今日経平均が19500円くらいです。これが30000円になることはまずないでしょう。せいぜい25000円まで行けば十分です。となると値上がり幅は5500円くらいです。

 アベノミックスが始まる前は日経平均8000円くらいです。もしこのころ株式投資を勧めてくれたなら11000円もの値上がりがあったのです。ところがこのころ株式投資を始める人は少ないです。

 投資はすべからくギャンブルなのです。老後の資金が少ない人ほど投資は危険です。500万円しか老後資金がないのに200万円も投資をしたら大変です。

 ところが投資は投資額が少ないと利益は少ないのです。100万円の投資だと利益も数十万円くらいです。それも相場が安い時に買った場合です。

 また相当株式について勉強しなければ利益を得るのは難しいです。そもそも企業の業績を理解しなければなりません。またたとえ好業績でも思いがけない事故があったり、相場全体が値下がりすれば好業績の株式も下がります。

 投信だと手数料を取られます。また相場が下がれば投信の価格も下がります。外貨投資も国際情勢次第で変化します。ドル円についても、今以上の大幅円安は望めません。

 外貨投資も対ドル80円くらいの頃だと相当利益が出たでしょう。今はそれほど利益がでません。外貨取引は売り買いで2円取られます。119円の今だと121円にならないと利益が出ないのです。

 不動産の場合管理費がかかりますし、そもそも売却するとなると大変です。売却益を出すのは相当難しいです。利益が出ても税金を取られるし不動産やの手数料もばかになりません。

 不動産投資は株式や外貨投資以上に専門知識が必要です。結論から言えば退職後初めて投資をするのは控えた方がいいです。利益が出なくても損失を出さないことが第一です。

 若ければ損失を取り戻すこともできますが、シニアになってからでは不可能です。政府・マスコミや証券会社また銀行などの口車に乗らないことが肝要です。