中国の学生さんの修士論文を添削しました。
今日は久しぶりに中国ネタです。中国の現状は3年半前とずいぶん変わっているでしょう。中国の変化のテンポはとても速いのです。
ブログでも株のことばかり書いています。中国の大学にいた頃は大学生の卒業論文指導までしました。日本に帰ってからは、修士論文の添削を依頼されるようになりました。ツマクマはボケないように、脳トレの本をやっています。おじさんは、ボケないように修士論文の添削をやっています。
今は日本語を学ぶ人のための日本語になっています。ですから、用語もおじさんの知らない言葉が沢山ありました。ところで今回の修士論文の題名は「可能表現の意志性に関する研究」です。
A4で52枚の分量です。3万字以上ありました。内容は日本の文学部の修士論文としても通用する内容です。動詞の意志性や主体性、話者の意志性について論じています。
たとえば、可能動詞は動作主体にとってプラスの意味を持つと述べています。たとえば、「彼は美味しい餃子を作ることができる。」という文は可能ですが「彼はまずい餃子を作ることができる」という文は成立しないと言います。
可能動詞は特定の副詞を取ることで、使用の範囲を広げることができるとして、次のような例文もありました。
市制100周年の記念バスに偶然乗れるかもしれない。
逆に「偶然」という言葉を使わなければ、文章として成り立ちにくいでしょう。
市制100周年の記念バスに乗れるかもしれない。
となります。この論文の難しさは用語の理解です。「飲む」「乗る」という動詞は自己制御性を持つなどという表現が出てくるのです。
おじさんが勉強したのはどちらかと言うと古語なので、現代語については苦手です。ただ所詮日本語ですから、何とか理解できます。日本語の漢字は表意性が高いので理解しやすいです。
今日はやたら難しいことを書いて申し訳ありません。明日は日曜日なので教会です。