急激な円安と株式相場
今日は外国為替相場が大きく動きました。それまで対ドル相場で119円から120円の間が長かったのですが、今日は122円49銭で引けています。
対ドル相場が122円台になるのは久しぶりです。どうもアメリカの金融当局が利上げを現実のものとしようとしたからのようです。
輸出産業には対ドル安が有利ですが、これに原油高ということになれば、輸入品の価格は上昇するは、電力料金は上昇するはで庶民は大変でしょう。
今のところ120円くらいが国内産業にとって居心地の良いところです。それに原油もそれほど値上がりしていないので、122円台くらいまでなら、国内産業も耐えられると思います。
ただそれ以上に円安が進むと物価にも影響してきます。政府はデフレ脱却というので物価高は歓迎なのでしょうが、円安が進みすぎて輸入品の価格が大幅に上昇すると庶民は少々の賃金引き上げでは足らなくなります。
このところの対ドル相場119円から3円も円安になったのに、株式相場の方の反応は鈍いです。本来円安は輸出産業に有利なのですが、アメリカを除く国々では景気後退が顕著です。
つまり円安になっても輸出相手国の経済が悪いのではどうにもなりません。資源国も中国などの景気後退で経済が低迷することになるでしょう。BRICSと言われたブラジルも資源安で景気後退です。ロシアは西欧から経済制裁を受けています。
株式相場もその辺のことを織り込んで122円台に突入したのにそれほど反応しなかったのではと思います。それに今の株価水準ではどの株も高すぎて値上がり余地がありません。
簡単に言えば買える株がないのです。安いのは電力株と鉄鋼株くらいです。今日はその二つが値上がりしていました。
明日にでも書きますが、相場で鉄鋼株と電力株が上がる時はどんな時かです。今日も値上がりでかなりの日数値上がりが続いています。
昨日も書きましたが、山高ければ谷深しです。また値上がり100日値下がり3日とも言います。この数日の値上がりなどあっと言う間にちゃらにする値下がりがある可能性もあります。
治に居て乱を忘れずの教訓をいつも覚えておきたいものです。