新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

4~6月期GDP発表に思う

 昨日4~6月期のGDPが発表されましたが、年率で1.6%減ということになりました。民間予想ではもっと低い数値が出るとの予想だったので昨日の株価は上昇しました。

 今日の日経平均はさすがに60円ちょい安と言ったところです。GDPがマイナスなのにどんどん株価が上昇することはあり得ないでしょう。

 内容を見てみると輸出の落ち込みが一番目立ちます。アベノミックスは結局円安にして輸出を増やすというのが究極の目的だったと思います。

 しかし、70円台から120円台まで円安が進んだのに輸出はさっぱりのびません。それではこれから輸出が伸びるかと言えばそれも難しいです。
 
 EUギリシャ問題を抱えているし、ドイツなどが商売相手としている中国の経済がさっぱりです。中国経済が停滞すれば資源国にも影響が及びます。資源を大量に買ってくれていた中国が買ってくれないからです。

 新興国全体の景気も低迷しています。取りあえずアメリカだけが頑張っていますが、じわじわドル高が効いてきます。原油安がシェルオイル生産にも影響を与えてくるでしょう。

 そういうわけで輸出がこれからいくら円安が進んだからと言って大幅な増加にはならないでしょう。輸出だけでなく輸入も2・5%の減少です。

 国内での需要も減退しているのでしょう。GDPで一番大きな割合を占める個人消費も0.8%の減少です。政府は大企業に圧力をかけてベースアップをさせましたが、それ以上に物価が上がっているのです。

 円安で輸入品が大きく値上がりしました。特に食料品の原材料は米を除けばほとんど輸入です。おじさんもこのごろスーパーに買い物に行きますが、物価が上昇したのを感じます。

 物価上昇が政府の目標なので仕方ありませんが、年金生活者としては困ります。高齢者が2500万人近くいるのですから、年金が上がらず物価だけが上がれば節約で対処するしかありません。

 大企業以外の中小企業ではベースアップなど夢のまた夢です。少々ベースアップしても物価上昇には追い付かないでしょう。

 公共投資は増加していますが、アベノミックスの政策のおかげです。ただ、財政赤字の中どこまで公共投資と増加できるか疑問です。

 8月は暑かったので電化製品などが売れたかもしれません。中国の景気が悪くなれば爆買いなどもなくなるかもしれません。

 政府・日銀のいうGDP2%など夢のまた夢です。今の経済状況で景気が回復し消費が活発になるなどあり得ません。このまま低成長が続くことになるでしょう。

 株や外貨を持たない高齢者には厳しい時代になると思います。外貨にしても株にしてもアベノミックスの前に購入していたなら大きな利益が出ましたが今からならそんなに大きな利益を出すのは難しいでしょう。

 ところで、以前から書いていた某都銀株を今日買いました。取りあえず今の段階ではプラスなのでうれしいです。この都銀株は売却益狙いというより配当金狙いです。

 定期預金の金利の何倍もの利回りがあります。定期預金は現金を家においておいて盗まれたら困るので銀行の金庫に預けているくらいに思っています。