新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

磯野家の相続ー争族

 株式相場の方は一時3けたの下げだったのですが、切り返して値上がりで引けました。このところ下げていた郵政関連株も値上がりしました。

 ところで、今日以前から懸案だった不動産関係の登記が終わりました。後は税金が相当来るのを払うだけで終わります。

 今回のツマクマの死と相続の問題からサザエさんの家の相続も大変だろうと思いました。そういえば以前「磯野家の相続」と言う本が出ていましたがその頃は相続と全く無関係だったので読みませんでした。

 磯野家も一旦こじれると相続が争族になってしまう可能性があります。ご存じの方も多いと思いますが、実は磯野さんちは家族関係が結構複雑なのです。

 波平さんのお嫁さんのふねさんは再婚です。サザエさんはふねさんの連れ子です。そのサザエさんはマスオさんとたらちゃんで波平さんの家に同居しています。

 磯野さんのところで最大の問題は磯野家の財産の大半が不動産だということです。また磯野さんの家は戸建て庭付きです。都内で戸建て庭付きとなると相当な価値があります。

 つまり波平さんが亡くなると相続税を払うためには不動産を売却しなければならないと思います。波平さんは50代ですから、後20年から30年は生きるでしょう。

 そうなるとカツオ君やワカメちゃんは結婚して子供がいるはずです。もし、波平さんからふねさんと順番に亡くなるなら問題は少ないです。

 普通は年をとっている人から亡くなるものです。しかし、おじさんの家のように68才のツマクマが94才の義母より先に亡くなることもあるのです。

 磯野家の場合、サザエさんが先に亡くなったら難しいことになります。マスオさんは中途半端な立場になります。ところでサザエさんと波平さんはどのような法的関係にあるのでしょう。

 波平さんとふねさんは夫婦だから問題はありません。波平さんの気質から考えて二人が事実婚という可能性はないでしょう。しかし、ふねさんの連れ子のサザエさんと波平さんが養子縁組をしていないと難しいことになります。

 もし養子縁組をしていないと、ふねさんが亡くなってもサザエさんは相続できません。もちろん波平さんが亡くなってふねさんが相続していれば別です。

 サザエさんが養子縁組をしてなくて、ふねさんが先に死ぬと、波平さんが亡くなった時カツオ君やワカメちゃんから、あなた方にはこの家に住む権利はないので出て行ってくださいと言われたらどうしようもありません。

 サザエさんと波平さんが養子縁組していても、サザエさんが先になくなると困ったことになります。波平さんが死んだときその遺産はサザエさんの家ではタラちゃんにしか行かないのです。

 結婚しているカツオ君やワカメちゃんも同様、波平さんより先に死ぬと遺産はお嫁さんやお婿さんではなく子供に行くのです。ここで二人に子供がいなかったりするとさらにややこしくなります。

 亡くなった後すぐ遺産相続の話し合いをしないととても大変です。サザエさんが若くして亡くなるとタラちゃんはお金がないので相続税を払えません。

 あの家と土地となると相当な相続税を取られそうです。まあできるのは早めに波平さんがふねさんに不動産を分割して贈与することでしょう。しかし、ふねさんが波平さんより早く亡くなればそれも無意味です。

 波平さんが公正証書で遺言を残していても、先ほど書いたように被相続人の誰かが波平さんより先に亡くなれば無効になります。

 相続にあたって、誰も文句を言わず常識的な分割ができたらそれが一番です。もし誰かが意義を唱えると難しいことになります。また不動産の共有も良いようで難しいです。

 不動産の共有者の一人が亡くなると、その不動産を誰が相続するかです。配偶者や子供など被相続の可能性のある人は大勢います。

 おじさんの知り合いでご主人が田舎の出身でお父さんが田んぼや山などを持っている人がいます。そのご夫婦には子供がいません。

 ご主人の兄弟は妹さんです。ご主人のお父さんが亡くなれば常識的に言って長男のご主人が山や田んぼを相続することになるでしょう。

 しかし、そのご主人が亡くなったらお嫁さんが山や田んぼを相続して維持することはできません。お嫁さんに聞くと、ご主人が亡くなったら相続を放棄すると言っていました。

 ご存じのように相続は部分的にはできません。すべてを相続するかすべてを放棄するかです。ご主人が地方出身で田舎に山や田んぼがある都会在住の方のお嫁さんや子供には相続で大変な苦労をすることになりそうです。

 明日は授業の準備をします。