新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

各国「国歌」について

 今日は国歌について書きます。いろいろ難しい問題もあるので、日本国歌については書きません。国歌と言うものはそれぞれの国の歴史や文化を反映しています。

 どこの国の国歌が良いとか悪いとかいうものではありません。その国の国歌はその国の象徴でもあるのです。それゆえ、国際大会では優勝者の栄誉をたたえて、その国の国歌を演奏するのです。

 まず中国での国歌の思い出です。中国に行って最初の国慶節の時、市政府主催の祝賀会がありました。市政府と言ってもおじさんのいた市は日本で言えば都道府県レベルの規模でした。

 それにその町には日本だけでなくアメリカやイギリスの総領事館もありました。それで各国の領事館の人(外交官)も国慶節の祝賀会に来ていました。

 当然のことですが、開会の際中国国歌が演奏されました。するとどこかの大使館の人だと思うのですが、姿勢を正し、見るからに国歌に敬意を表すといった態度でした。

 日本でも卒業式や入学式の時、職員は国歌演奏の際姿勢を正しますが、他国の国歌吹奏時あそこまできちんと姿勢を正すかと思いました。

 ちゃらちゃらしていると思われるアメリカ人でも国歌吹奏時には姿勢を正すのをよく見かけます。中国滞在中大学の運動会がありました。大学には国防生と呼ばれる軍から奨学金を受けている学生さんがいます。

 国旗掲揚の時、彼らが軍服を着てよく天安門広場の衛兵が一気に国旗をはねあがるのをやりました。なるほどと思いました。もちろんその後国歌吹奏です。この時はいい加減で知られる中国人でも姿勢を正して歌っていました。

 中国国歌についてはこのくらいで、次は意外と知られていない、ドイツ国歌です。ドイツは以前東西に分かれたいましたが、もちろん現在のドイツ連邦共和国国歌です。

 先日偶然聞いて驚きました。歌詞は別にしてメロディーが何と讃美歌にあるのです。日本人で教会に行っている人は少ないし、逆に教会に行っている人でドイツ国歌を知っている人は少ないでしょう。

 おじさんもドイツ国歌の最初の方を聞いた時、あれと思ったのですが、聞きすすめるうちにやっぱりと思いました。日本基督教団の讃美歌194番です。、国歌のメロディーが讃美歌と同じというのもキリスト教世界ならではです。サイトによれば、先に讃美歌があって、後にドイツ国歌のメロディーになったようです。

 今度はイスラエル国歌です。この国はパレスチナアラブ諸国とやりあっているので、フランス国歌(ラマルセーユズ・・軍歌)や中国国歌(義勇軍行進曲)に劣らない勇壮なものと思われるでしょう。

 ところが逆に哀愁を帯びたとても国歌と思えないほど悲しげな曲なのです。そういえば、何十年も前に「巨大なる戦場」というイスラエル独立戦争で活躍したアメリカの退役軍人の映画を見たことがあります。

 主人公は戦場の偶発的な事故で亡くなるのです。その時イスラエル軍の兵士が退役軍人の棺を担ぎながら何か歌を歌っていました。イスラエルの民謡だと思いました。

 なぜなら、とても哀調を帯びた悲しげな歌だったからです。それがつい先日イスラエル国歌だと知ったのです。謎が解けた気がしました。

 フランス国歌は勇壮なマーチ風なので、歌っても勇気がでますね。そういえばテロの後フランス議会で議員全員でフランス国歌を歌っていました。聞いているだけで勇気がでます。

 話は別ですが、このごろ時々「カスバの女」という曲を聞いています。その中では「フランス外人部隊」がでてきます。

 各国国歌はユーチュブで聞けますのでぜひ聞いてみてください。