新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

最近映画にはまっています。

 昨日は株価が値上がりしたのですが、今日もう下がっています。一時700円以上の下げでした。まあ株の話ばかり書くのも芸がないので、昨日見に行った映画も含めて最近見た映画について書きます。

 それまで映画と言えば孫と一緒に見に行くアニメくらいしかありませんでした。ところが去年の7月ツマクマが亡くなってから、時間があるので映画を見に行くことにしました。

 今シニアは1100円で映画が見れるのです。文庫本や新書でもそれに近い値段するものもあるので、本を一冊買ったと思って見に行っています。

 まず最初は「日本の一番長い日」を見に行きました。この映画はずいぶん前おじさんが中学生か小学生の頃に一度映画になりました。

 そして、今回再び映画になったのです。今回は昭和天皇をある俳優さんが演じて話題になりました。以前はちらっと姿が映るだけだったのですが、今回はきちんとセリフも話すし大写しもするのです。

 天皇の姿と言えば以前は明治天皇が映画に出たことがあります。こちらはずいぶん前の方なのでOKだったようです。それと「日本の一番長い日」は中国の大学にいた時同僚の方が中国語に翻訳されて出版されました。

 その時、近衛師団とか隊付将校とか旧軍の言葉を中心にその方に教えたこともあります。後書き
におじさんの名前と感謝の言葉を書いてくれました。

 次は「杉原千畝」です。こちらは以前本で読んだことがあったのです。映画の方が格段に迫力があって良かったです。

 去年最後に見に行ったのが「海難1890」です。トルコの軍艦が明治の時代和歌山沖で沈没して、生き残った乗組員を島の人が助ける話です。

 トルコでは今でも教科書に取り上げられているほどです。こちらはなかなか感動的な話でした。今コストパフォーマンス(コスパ)が話題になります。掛けたコストに対してどれだけの見返りがあるかという考え方です。

 コストに対してパフォーマンスが悪いとやらないと言う考えです。この考えに基づけば、海難に登場する島の人は最低のコスパだったと思います。

 そもそも島の人は掛けたコストに対して見返りを求めていないのです。逆に掛けたコスト分だけ持ち出しなのです。まさに無償の愛です。

 だからこそ、120年以上たった現在でもトルコで語り継がれるのです。また「情けは人の為ならず」のことわざ通り、この時かけた情けはイランイラク戦争の時、恩返しとして日本人を助けるのです。

 現代のコスパの考えは時間軸がありません。短期にかけたコストを取り戻そうとしています。しかし、かけたコストがどのような形でいつ帰ってくるかなど絶対に分からないのです。

 昨日見に行った「ブリッジオブスパイ」は実話です。この事件はおじさんも記憶にあります。ただ、スパイ交換の手順をやったのが民間の弁護士だったとは知りませんでした。

 水面下で政府間とくに外務省(アメリカは国務省)か国防省あたりが水面下で動いたと思っていたのです。日本の場合絶対にありえないでしょう。

 官と民ははっきり分かれています。日本ほど官と民で分かれているところはないと思います。簡単に言えば日本の官ほど頭の固いところはないでしょう。

 共産党支配の中国は結構融通無碍です。共産党主催の講演会に一大学教員に過ぎないおじさんだけでなく、ツマクマも聞きに行かせてくれたのです。

 場所は共産党行政研修所(行政学院)です。警備の厳しさは並ではありませんでした。おまけに日本の総領事が出席するような講演会です。講師は小泉首相の元外交補佐官の岡本行夫氏です。

 岡本氏や総領事と会場で一緒に写真も撮りました。日本では考えられないでしょう。名古屋で自民党主催の講演会があって、中国人の大学講師を呼ぶ度量があるでしょうか。中国人は皆スパイと思われているはずです。

 少なくともおじさんとツマクマは日本のスパイと思われなかったので、共産党の施設内で、おじさんの住む市の幹部(幹部は全員共産党員)と講演を聞くことができたのです。

 ちなみに、ツマクマが休憩中にトイレに行こうとしたら、会場の出口で、即警備員に止められたそうです。ツマクマは少し中国語が話せるので「トイレに行く」と言ったら出してくれたそうです。

 中国の民警は結構気さくですし、ガードマンなどいい加減な仕事しかしません。その感覚でいたら、党の警備員はおっかないことこの上もないとツマクマは言っていました。共産党の機関はそんなところなのです。

 逆にそんなところに一介の日本人大学教員夫婦が入れるところに中国の面白さがあります。

 明日の相場が気になります。