新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

マイナス金利の波紋とこれからの経済

 今日の株式相場は寄り付きで下げた後おおきく戻しましたが、その後値を下げて結局ちょい高で引けました。昨日の夜の先物が安かったので、寄り付きの値下がりは予想通りでした。

 月曜日は大きく上げたのですが、世界の経済情勢のファンダメンタルが変わったわけではないので、連日ぐんぐん株価が上昇するということはないようです。

 さていよいよマイナス金利が実施されますが、マイナス金利の意味を理解している人がどの程度いるか疑問です。今日リハビリに行ってきたのですが、病院である高齢者がこれからお金を預けたら手数料が取られると言っていました。

 まだそこまで銀行も考えていないし、日本のように大勢の人が銀行に預金している状況で預金者から手数料をとるなど難しいでしょう。

 もしある銀行が手数料を取って別の銀行が取らなかったら、預金を皆手数料のない銀行に移すでしょう。銀行は横並びなので、一行だけ手数料を取ると言いったことはないと思います。

 また、マイナス金利で今住宅ローンを借りている人は逆に利息がもらえると勘違いしている人もいるようです。銀行の住宅ローンの窓口には電話が殺到しているようです。

 マイナス金利になってもローンの金利がマイナスになるわけではありません。もちろん、今ローンを借りればローン金利が安いのは事実です。

 しかし、景気が減退し将来給料が下がったりリストラに会う可能性がある人はローンを借りることができません。東芝やシャープのような有名企業でもリストラがあります。

 ビール業界でもキリンは赤字決算です。商社も資源安でひどい目に会いました。鉄鋼も世界的な景気後退で厳しいです。

 今回はマイナス金利が話題になって余り取り上げられませんでしたが、GDPも今回の発表ではマイナスになっています。物価上昇に賃金の上昇が追い付かないようです。

 また今回の株安・円高で富裕層も含み損を結構抱えていると思います。アベノミックス発表の時の逆のことが起こっているのです。

 都市銀行も証券も去年の高値の半分の値段になっています。昨日は少し値上がりしましたが、とてもそれでは追いつかない状況です。

 年金の株価下落への影響は相当あると思います。去年の後半で数兆円の損失ですが、このままでは1月~4月の評価では10兆円以上のマイナスがでるでしょう。

 このまま株価が値上がりするとも思えません。投資家はしばらく冬の時代が続きそうです。それ以上に怖いのは、異次元金融緩和からすでに3年です。

 とうとうマイナス金利まで導入しましたが、景気が回復見込みはありません。いつか出口政策をしなければならないのですが、異次元が続けば続くほど、副作用も異次元レベルで起こります。

 それがいつか分かりませんがいつか来ると思います。明日は授業準備とCS説教の準備で忙しいです。