新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

北朝鮮問題について大きな変化が

 このところ、北朝鮮問題をめぐって新たな動きがありました。それは北朝鮮の人の亡命です。共産圏では、以前多くの亡命者がいました。

 かっての東ドイツなどは大勢の亡命者がいたものです。かっての中国でも香港などの亡命する人が結構いました。共産圏の指導者にとって、自国民が亡命することは、自分の失政を天下に示すようなものなのです。

 ですから、国が豊かになって安定すればたとえ共産党が支配する国であっても大勢の亡命者が出ることはありません。現在の共産党が支配する中国とかベトナムから大勢の亡命者が出たりはしません。

 その自信があるから、爆買いであれだけ大勢の中国人が日本に来ることを許しているのです。今急増しているベトナムの留学生も同様で大勢留学生を日本に出していますが、留学生が亡命するとは考えていません。

 逆に北朝鮮の場合、自国民が国政に不満を持っていることを知っているから、亡命者を極端に嫌っているのです。中国のように、ほぼ自由に世界中旅行できるようにしたら、北朝鮮から国民はいなくなるでしょう。

 ですから、北朝鮮から国民を海外に出す場合相当気を使っていると思います。当然のことですが、どこの場所でも、もちろん大使館や政府の出先機関でも治安関係の関係者がいて監視していると思います。

 そんな中、中国の北朝鮮料理店から13人の亡命者がでました。これまでは、亡命者がその姿を現すことはありませんでした。

 今回の亡命者はその姿を映されています。今回の亡命には中国がかんでいることは明らかです。ただ、形式的に中国から一旦海外に出してそれから韓国へ入国させています。

 中国のような情報管理国家の場合、北朝鮮の料理店から13人もの人間が一斉に海外へ移動したら、すぐ変だと思うはずです。

 今回の場合、北朝鮮の旅券を使って出国しているからです。中国が北朝鮮の最も嫌う亡命を認めたことは、北朝鮮への制裁の一つでしょう。

 もし、これ以上中国の言うことを聞かなないのなら、国境を越えて中国入ってくる北朝鮮の国民を送り返さないぞと言っているのです。これまでは、中国は北朝鮮の越境者を皆北朝鮮へ送り返していました。

 今回の亡命者は北朝鮮が大丈夫だと認めて出国させたはずです。それに監視をする役割の人間まで巻き込んで一緒に亡命しているのです。

 北朝鮮への物資の禁輸などより衝撃が大きかったと思います。北朝鮮にとって全く予想外の出来事だったからです。これで、北朝鮮は誰も海外へ出せなくなります。世界中で同じことが起きる可能性があるからです。

 中国だけでなく、ロシアでも中国の様子を見てロシア政府も同じことをするかもしれません。もう一つは北朝鮮軍の大佐が亡命した事件です。

 現役の大佐というのは、相当な地位です。日本で一佐と言えば連隊長クラス、また中央だと課長クラスと言うことになります。ばりばりの現役で伝えられるところでは、軍の中枢のセクションだったようです。

 ただ、どこの国もそうですが、亡命者というのは疑わなければならない存在です。敵の中に潜り込むスパイかもしれないのです。韓国が発表したところを見るといわゆる身体検査は無事パスしたようです。

 この二つの亡命事件は北朝鮮の金書記にとって大きなショックだったと思います。北朝鮮の異常なほどの強気はこのことがあったらかかもしれません。

 国家はそう簡単には破綻しませんが、破たんする場合多くは内部から崩壊します。トランプ氏が大統領になったら、北朝鮮を爆撃するかもしれませんね。

 明日は高校時代の同級生と会うのでブログはお休みです。