2つの補欠選挙から見えるもの
昨日京都と北海道で衆議院議員補欠選挙がありました。結果はなかなか興味深いものでした。おじさんのブログでは久しぶりの政治ネタです。
個人のカリスマで成立する政党はカリスマがいなくなればその存立基盤を失います。かってネット右翼の絶大な支持を集めた某元空幕長はお粗末な選挙違反事件で逮捕されました。
次の衆議院選挙で立候補するとのうわさもありますが、衆参同時選挙がなくなった現在、次の選挙は来年になるでしょう。
その頃すでに橋下さんは忘れられた人になっていると思います。北海道の選挙はもっと象徴的です。マスコミによっては野党候補が敗れたので野党共闘は無駄であったと報じています。
選挙は結果オーライですが、変化は目に見えないところに現れます。この選挙はこれまでであったら、開票が始まってすぐ与党候補に当確が出て良かった選挙です。
議員が亡くなった後身内が出た場合、補欠選挙としては圧倒的に与党が有利です。そもそも負ける理由がないのです。日本人の心理として弔い合戦は一番燃えます。
それは素人のおじさんでさえ分かるくらいですから、安倍さんの懐刀の菅さんでも分かるはずです。アベノミックスが不評であること、格差問題が大きいこと、TPPに関して農民が不安をもっていることなどが、今回の北海道補欠選挙で自民党が圧勝しなかった理由でしょう。
支持率とは別にすでに安倍政権が国民に飽きられていることは明確です。こののち安倍政権が長期化することを国民は望んでいません。その証拠に今回で野党候補に無党派層の支持が回っています。
開票が始まった瞬間に当確が出たはずです。その意味で敗れはしましたが、野党共闘は一定の成果を出したと思います。アメリカ民主党候補のサンダース議員が新自由主義ならぬ新社会主義を打ち出して相当の支持を得ています。
社会主義が蛇蝎のごとく嫌われるアメリカで堂々と「社会主義」を名乗って支持を得ているのです。日本でも民進党が反新自由主義を打ち出し、格差是正・富の再配分を打ち出す政策を示したら、案外大きな流れになるかもしれません。
明日は授業です。