オーストラリア次期潜水艦導入についてー日本は敗れました。
今日は久しぶりの軍事ネタです。今日の話はオーストラリアの次期潜水艦の導入についてです。この案件は安倍政権も力を入れていました。
以前あった武器輸出の禁止を緩和して、日本の軍事技術を海外へ売り出そうとするものでした。おじさんが邪推するに、防衛産業が国内だけでは経営的に成り立たないので救済のためだと思います。
また日本の力を海外に知らしめる目的もあったかもしれません。今回オーストラリアが日本を採用しなかったのにはいくつかの理由があると思います。
最大の理由は貿易相手国簡単に言えばオーストラリアの鉱物資源などを大量に買ってくれる大事なお得意様をそでにしたくなかったからです。
しかし、日本のナショナリズムから言ってもそんなことはできないでしょう。ところで、潜水艦は重要機密の塊です。あるブログでは日本の技術が中国に漏れる可能性があるので、オーストラリアが採用しなくて良かったと書いてありました。
これは当たっています。オーストラリアには中国の情報網があるはずですから、機密が漏れ能性はあります。軍需品を輸出することは当然その可能性を考えねばなりません。
フランスの場合、中国とは仲が良いし、(周恩来・鄧小平とフランスに留学しました。)オーストラリアとしても外交的な問題が少ないでしょう。フランスとしては、仮に中国に技術が流出しても、遠いヨーロッパですから、直接対決することはありません。
また、別の方は日本人の職人気質が生んだ性能をオーストラリア人の技術者が同じようにやれるか疑問視していました。これも、当たっていると思います。
潜水艦で一番音を出すのがスクリューだそうです。スクリューの表面をどれだけピカピカに磨けるかにかかっているそうです。こんな時こそ日本人の職人技がでます。
職人的な技術の活躍の場です。手で触って表面の滑らかさを確認するそうです。こんなことをオーストラリアの技術者に教えるのは無理だと思います。
日本の技術者に言わせれば、雑な作りなのでしょうが、だからこそそれほど技術も設備ののない所でも生産できるのです。
日本の軍事技術・武器で海外に輸出できそうなものは少ないです。おまけに精巧すぎて、故障した時修理するのが大変だと思います。とくに精密工業が未発達な東南アジアではそうでしょう。
武器輸出は緩和されましたが、現実に輸出するとなると難しそうです。明日も授業です。