新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

前期授業が終わりました。

 やっと前期の授業が終わりました。次は10月からです。今教えている専門学校は留学生にゆっくり祖国へ帰ることができるよう、7月いっぱいまで授業をして、後期を10月からにしているのです。

 1週二日の授業ですが、結構大変でした。一つは授業時間が長いことです。90分授業が2コマあります。1コマの途中で5分間休憩があります。

 1コマが終わると15分間の休憩です。簡単に言えば45分授業が4時間ある感じです。ただ同じクラスを一人でやるので、後半になるとみんな授業に飽きてきます。

 これが日本人相手なら冗談を言ったり雑談をして気をまぎらわすことができます。ところが十分日本語が使えないのでそれもできません。

 対話が難しいのです。こちらが何か聞いても答えるべき日本語を思いつかないのです。語学は膨大な時間をかけて勉強しなければなりません。

 日本語学習は英語学習のように、文法を体系的にやるのではありません。現実の使い方を覚えていくのです。これだけ理解できれば日本語が話せるというものはありません。

 日本語の場合、同じ表現が場面の中で違った意味になります。たとえば「おはようございます」の「ございます」は丁寧な表現をするためだけで、特定の意味はありません。

 ところが「ございます」は「ある」という意味の謙譲表現でも使います。「これありますか。」に対して「はいございます。」という答えになります。この違いを留学生が理解するのはとても難しいのです。

 そもそも謙譲という概念を留学生に説明するのも大変です。また非漢字圏の留学生は漢字が苦手です。今、日本に来ている留学生は圧倒的にベトナムとネパールの学生さんが多いです。

 おじさんが前に勤務していた専門学校もそうです。今は中国・韓国などの留学生は激減しています。中国の学生の場合、漢字圏なので相当勉強しやすいです。

 ネパールの学生さんは人はいいのですが、漢字が苦手です。逆にベトナムは隣国が中国だし、かって中国の植民地だったこともあるので漢字に抵抗は少ないです。

 しかし、国民性なのか妙にすれたところがあります。簡単に言えばまじめに勉強しないのです。前の学校でも同じでした。新聞で時々ベトナム人同士でけんかがあったなどと報告されますが、ネパール人同士でけんかがあったというのは聞きません。

 今どこの日本語学校でもベトナム・ネパールの学生が急増しています。ただ日本語を教えるとなるとなかなか難しそうです。日本で大学に進学したり就職したりできる程度の日本語能力を身につけるのは難しそうです。

 それでも仕事なので何とか10月からもがんばるつもりです。8月4日に前期試験があって、それで前期の予定はすべて終了です。

 明日は庭の手入れの続きと司式の準備をします。